イー・ウーマン（ewoman）

消費増税の凍結（violet-m・神奈川県・46）

希望の党の消費増税の凍結は、投票率の高い高齢者向けの政策で、問題の先送りにしか思えない。将来的に膨れ上がった国の借金問題は、若い世代に丸投げの不安があり、財源確保の歳費の削減の中味を詳しく知りたい。北欧は、高負担・高福祉。日本の消費税・保険料・年金を、根本から見直す必要を感じる。立憲民主党代表・枝野氏に注目している。「富める者、強い者を強くする『上からの政治』ではなく、厳しい環境にある人、苦しんでいる人を、下から支えて押し上げる社会に。」

税でなく保険として財源確保！（シンゴパパ・静岡県・50）

所得再分配が出来ていないため、相対的貧困率が高いが、財源確保のため消費税を上げようとすると、国民の反対が大きい。財政再建のためにも必要と訴えても、今（自分の生きている時代）を優先し、将来への先送りの政策が支持されるのが現状。やはり、介護保険料のように、所得から一定の割合で強制的に徴収するしかないのか。年齢に関わらず、所得のある人から財源を集め、所得が少ない人に分けるという仕組みが、今こそ必要だと強く感じます。

財政悪化の先は（DiamondBar・東京都・48）

このまま国の借金が増えていったときに何が起こるか。これを語る議員はほとんどいない。日本国債は暴落し、銀行をはじめとした金融機関は大赤字、日本円も暴落し、輸入品が高騰し、物が買えなくなる、ということが起こりうる。必要以上に危機感をあおるのは問題だが、増税しないという耳触りのいいことだけを語り、将来の危機を伝えないことは政治家としての資格がないと考える。

世代間の不公平をなくす（unagi・東京都・56）

私は裕福な高齢者からより多く徴収し、再分配してほしいと思います。また、膨らんでいく社会保障費を抑えるために、医療費削減も必要だと思います。しかし、希望の党も、立憲民主党も、耳あたりの良い、目の前のことだけを考えた政策を言っているだけのように感じます。将来世代のための決断をする政党を選びたいと思っていますが、現状はなかなか難しいです。

富裕高齢層から次世代へ還流を（いぬいるか・東京都・57）

希望の党は公約で、2019年10月の消費税増税には反対し、「企業の内部留保への課税で財源を確保」と言っているようですが、本当にそれで膨れ上がる社会保障費をカバー出来るのでしょうか。私は富裕高齢層の負担増と、その分を次世代への還流が出来る仕組み（給付、支援など）を望んでいます。アメリカで社会実験が始まったベーシックインカムも良い仕組みだと思いますが、これも財源ありきなので、今はとにかく財政再建が急務と考えます。

保障も選択制へ（真打ち・栃木県・48）

5日付の一面に、首相「アベノミクス加速」とある。経済の好循環を説いているが、平等を少し見直してみては。上着の足りている人に、更に厚着をさせるような制度は経済の閉塞感を生む。財源の枯渇を補うべく、その確保に苦慮する様は正に悪循環で、国民の自律意識の定着が最優先だと私は思う。又、富裕高齢者は借入れを伴う不動産の取得等、相続税対策を取る傾向にある。低金利の影響か家庭用金庫の売行きが好調とか。回答に至らず申し訳ないが、財布の紐は高齢者ほど固そうだ。

本当に難しい時代（blueberry53・大阪府・61）

将来を見通すと、社会保障関係費の増加だけでなくインフラの老朽化に対する費用も増加することが考えられ、財政の肥大化は避けられないと思います。それを考えると、不安を常に持つ高齢富裕層の抵抗を排除した上での再分配どころではなく、増税の選択肢は避けられないと思います。また、少子高齢化を前提とした財政再建を早期に進めるためにも、残念ですが増税しかないように思います。その増税による負担を減らす対応策は、今のところ規制改革とＡＩを含めた労働生産性の向上しかないように思います。

「所得再分配（とりわけ富裕高齢層からの負担増）」と、「財政再建への一層の努力（さらなる歳出削減と歳入増加努力で、将来世代への負担の先送りを回避すること）」についてはどう思うかという問いかけをしました。これに対しては、「裕福な高齢者からより多く徴収し、再分配してほしい」（unagiさん）、「富裕高齢層から次世代へ還流を」（いぬいるかさん）という賛同の声がありました。
 
一方で、「年齢に関わらず、所得のある人から財源を集め、所得が少ない人に分けるという仕組みが、今こそ必要」（シンゴパパさん）、「高齢富裕層の抵抗を排除した上での再分配どころではなく増税の選択肢は避けられない」（blueberry53さん）というご意見もありました。

 また、「希望の党など、その他の党の政策はどのように評価するか」ということについては
「立憲民主党代表・枝野氏に注目している」（violet-mさん）、「希望の党も、立憲民主党も、耳あたりの良い、目の前のことだけを考えた政策を言っている」（unagiさん）という意見などがありました。
 
まず財政について。私は、国債発行による財政拡大、日銀の国債大量購入による財政赤字ファイナンスという政策(アベノミクス)は早晩修正を迫られるのではないかと思います。欧米は、金融緩和の出口に向けて動いており、日本だけ金融緩和することはグローバルな経済のもとでは難しいからです。金融緩和の出口を探るには、財政が健全化の方に向かっているということが必須条件になります（2012年の政府と日銀のアコードをみてください）。そこで、総選挙後には、きちんとした財政目標を作り直すことを議論してほしいと思います。
 
加えて、中間層を手厚くし、勤労や子育ての支援になるような政策を拡充し、最大課題である少子化対策を充実させることが必要です。このような政策には、どうしても財源が必要となります。フリーランチはない、これがかつての民主党政権の信頼喪失から得られた教訓ではないでしょうか。その点、希望の党は、ポピュリズム的な政策を掲げているように思います。これらの問題についてのより詳細な私の意見は、10月5日付の日本経済新聞朝刊、「経済教室」に書いていますので、ぜひご覧下さい。また、東京財団 税・社会保障調査会では、引き続き議論を続けていきます。
 
今回は、あまりまとまった議論ができなかったように思いますが、選挙では候補者を吟味して、信頼できる人かどうかで判断するしかないような気がします。1週間ありがとうございました。


★森信議長の過去の円卓会議より
・税や社会保障。世代間の負担は不公平ですか？
・消費税引き上げ。先送りに賛成ですか？
・軽減税率にマイナンバーカード。あなたは使いますか？

• 2017.10.06
• 森信茂樹 東京財団政策研究所研究主幹、中央大学法科大学院特任 教授