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会議番号:3778 開催期間 2025年06月06日- 07月25日
みなさん、「国会議員の女性割合、このまま低くて良いですか?」への投票、そして、「では、どうしたら女性議員が増えると思いますか?」へのご意見ありがとうございました。「なるほど!」「本当にそうなるといいな」など、たくさんの気づきやヒントをいただきました。 まず、n.danさんご指摘のもう1つの壁は、選挙運動です。女性の場合、男性と違って髪型、服装、化粧などの容姿が注目を浴びる傾向にあると三浦教授は語っています。3日目のコメントで抜けており、失礼いたしました。 さて、「どうしたら女性議員が増えるか」について、いぬいるかさん、そして、unagiさんは「クオータ制」の導入をあげてくださいました。 2020年に内閣府がまとめた報告書によると、国のレベルでクオータ制を導入している国と地域は118あります。日本でも2012年に「クオータ制を推進する会(通称Qの会)」が設立され、2015年に結成された超党派の「政治分野における女性の参画と活躍を推進する議員連盟」が議員立法で、クオータ制の一歩手前の、候補者の数をできる限り均等となることを目指す「政治分野における男女共同参画推進法(候補者均等法)」を成立させましたが、その後の改正でも、努力義務にとどまっています。 来月20日に投開票が行われる参議院議員選挙に向け、各党が公約を発表していますが、中にはクオータ制を導入しパリテ(男女半々の議会)を目指す、という政党もあります。今月22日に行われた東京都議会議員選挙では127人のうち女性当選者が前回の選挙より7人増えて48人、割合も38%と過去最高となり、少しずつですが時代は変わりつつある、と感じます。 ともとも16さんが指摘されるように、女性だけでなく男性についても言えることですが、多様な議員が増えることは、私たちの代表として多様な意見が反映できることにもつながると思います。今回の参院選でも各党の候補者に占める女性の割合にも注目したいですね。 おがわさんはノウハウを伝授するセミナーなどがあれば、とのご意見。Penguinさんは、地域の準備プログラムを紹介してくれました。まさに、こうした機会を作ることは重要ですね。女性議員を増やすために、政党だけでなく、自治体でもさまざまな取り組みが行われていて、内閣府が女性議員の比率が増えた8つの自治体にヒアリング調査をしています。 このうち、兵庫県小野市は、2007年に女性議員ゼロから2019年には43.8%となりました。市では女性が議会を体験できる「女性議会」や女性リーダー育成のための「おのウィメンズ・チャレンジ塾」を実施し、参加した女性たちが立候補し、当選した女性議員の活躍する姿を見て、別の女性が「私にもできるかも」と立候補を決めた、とのことです。そのほかにも、市議会本会議の休憩時間に議会の傍聴に来た人と議員が話す機会が設けられるなど、「私にもできるかも」と、議員になるハードルを下げる工夫があり、参考になります。 またDiamondBarさんが提案する休職制度、「立候補休暇」として導入を始めている企業があります。また、私も知らなかったのですが、地方議員のなり手不足を背景に、企業を辞めずに休職して地方議員を務め、そのあと復職できる制度を設ける企業もあるそうです。また、供託金については、去年10月に開かれた国連の女性差別撤廃委員会も、国会での男女平等を進めるため、女性が国会議員に立候補する場合は減額するよう勧告しています。選挙に出るハードルを下げる仕組みも必要ですね。 女性が議員になるときの壁の一つは「仕事と家庭の両立」。blueberry53さんやn.danさんがおっしゃるように、サポートしてくれる人や制度があるといいですね。そして、性別問わず、議員と家庭が両立できるような、選挙、議会、議員の在り方も変わっていくことも同時に進むといいと思います。 そして、真打ちさんが指摘してくださった「ハラスメント」の問題。内閣府の調査によると地方議員のうち「ハラスメントを受けた」と回答した女性議員は53.8%、男性議員は23.6%でした。2021年には「候補者均等法」が改正され、候補者や議員に対するマタハラやセクハラ防止のための条例づくりや研修、相談窓口の設置などの取り組みが求められていますが、罰則がないため、進んでいないのが実情です。対策は進んでいるのか、しっかり、ウォッチしていきたいと思います。 この1か月、皆さんと「国会議員の女性割合、このまま低くていいですか?」をテーマに投稿、ご意見いただきました。結果が示すとおり、多くの方が「このままではいけない」と考えています。 記者として30年、待機児童問題や子どもの貧困、虐待、長時間労働の問題など、さまざまな社会の課題を取材してきました。そして、その解決のために現場で尽力される方たちの取り組みも取材させてもらってきました。そのうえで、問題を解決していくためには、政治の意思決定の場に誰がいるかが重要だと痛感しています。 来週3日には参議院議員選挙が公示され、来月20日に投開票が行われます。 選挙は、日ごろ私たちが問題だと思っていることを解決するために、どんな人を、政党を選ぶのか。まさに“Show the matter”、問題だと行動で示す貴重な機会だと思います。おがわさんがおっしゃる通り、「有権者としてまず自分が投票すること、そして周りの人にも投票するよう、促すこと」。「これから」のために、私もしっかり取材し、発信を続けていきたいと思います。一か月、ありがとうございました!★関連テーマ・「年収の壁」の問題点、ご存知ですか?(山本恵子議長)・あなたは、リーダーシップがありますか?(佐々木かをり議長)・「家事8割・育児7割が妻の負担」。あなたの家庭は分担できていますか?(田澤由利議長)
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