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会議番号:3107 開催期間 2011年08月01日- 08月08日
葉酸など、うつと食事の関係については、ほとんどの方が“知らない”という結果でした。 葉酸を知っている方でも、ともりさん、cheetanさん、もろりんさんなどの様に、「妊婦」や「貧血予防」に必要な栄養素という意見が大半でした。 葉酸はビタミンB群の一種で、DNAの合成に必要です。その為、妊娠初期に不足すると胎児の先天性異常(神経管閉鎖障害)発生のリスクを高めます。厚労省では妊婦の葉酸所要量を非妊婦の約2倍に設定し、積極的な摂取を奨めていますが、なかなか認知されないという現状があります。また、赤血球の合成にも必要なので、不足すると貧血になります(鉄欠乏性貧血とは異なります)。 葉酸は、緑の葉野菜・果物・肉類を中心に幅広い食品に分布しており、どちらかと言えば不足しにくい栄養素ですが、偏った食生活が続いている場合は要注意です。妊娠を予定している方は、サプリメントを活用するのも良いでしょう。また、シリアルには葉酸が添加されたものが多いので、表示をよく見て上手に活用してみてください。 さて、dokinchnさんがおっしゃる通り、葉酸は妊婦や貧血予防だけの栄養素ではありません。動脈硬化や脳卒中、認知症、骨粗鬆症、大腸ガンなどとの関連もわかってきています(dokinchnさんのご意見にある「さかど葉酸プロジェクト」は、現在私が在籍している大学院の研究室で実施しています)。 欧米諸国では、穀類に強制的に葉酸を添加する政策を実施しており、米国や英国では実施後、神経管閉鎖障害の発生が激減(約10分の1)しています。しかし、葉酸添加を行っていない日本では漸増し、その発生率は米国の8倍、英国の6倍という現状です。更に、日本の葉酸所要量は米国の400μgに対し、240μgとかなり少なく設定されています。日本の葉酸政策は遅れていると言ってよいでしょう。 次回は、うつ病との関連が示唆されているもう1つの栄養素、DHA・EPAについて議論したいと思います。 世界的な疫学調査で、魚の摂取量が多い国民はうつ病の発症率が低いことがわかっており、これは魚に含まれるDHAやEPAの効果だと考えられています。 DHAやEPAについて皆さんが知っていることを教えてください。うつ病との関係について知っていた、その他のことで知っていた、全く知らないなど、多くのご意見をお待ちしています。
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