宋美玄議長コロナ禍での妊婦のために、できることありますか？

会議番号:3653　開催期間 2021年08月27日－ 09月03日

コロナ禍での妊婦のために、できることありますか？

［議長］

宋美玄 産婦人科専門医、医学博士

妊婦さんへのコロナワクチン接種、コロナ感染対策について様々なご意見をありがとうございました。ひるねさん、千代田区のホームページで私が妊婦さんに呼びかけた動画を見てくださってありがとうご... >>議長コメントを全文読む

会議1日目： 08/27
会議2日目： 08/30
会議3日目： 09/01
会議4日目： 09/03

優先して申込みできるように（レッズ・埼玉県・40）: 私が暮らす市では、妊婦の方とそのパートナーの方は、ワクチン接種を優先して申込みできるようになりました。他の自治体でも同じ取り組みをして頂きたいです。その他には、スーパーなど生活必需品を扱うお店には、一日のうち30分ほどは、妊婦の方専用の時間帯として設けて頂くのはいかがでしょうか（他の方には自粛に協力して頂く。しかし、強制ではない）。安心して買い物ができるようになると思います。

自治体からメッセージ配信（ひるね・東京都・54）: 千代田区のサイトで、ワクチン接種を迷っている妊婦の方への宋先生からのメッセージ配信を開始したという取り組みを読みました。とてもわかりやすく、ぜひ他の自治体も倣ってほしいと思いました。ただ、メール受信する人しか見られないと思うので、自治体の広報やクリニックなどを通じて広く知らせる工夫が必要だと思います。

優先接種と不安の緩和（ニライカナイ・東京都・50）: やはりまず妊婦さんとその家族の「優先接種」を行ってほしいです。それもかかりつけ産科でできるように、難しければ集団接種会場に妊婦さんと家族専用エリアを区切り、産婦人科医による「相談コーナー」などを設けるのはどうでしょうか。少しでも妊婦さんの不安を和らげることに役立てばと思います。あとは、すでにあるかもしれませんが産婦人科医によるLINE相談や、メディアでの情報発信にも期待します。

産婦人科医によるサポート（DiamondBar・東京都・52）: 「若者の20％がワクチン接種をしたくない」との報道に反応した自治体。実は60％以上が受けたいが年齢順なので順番が回ってこないというのが現状。私の住むところではまだ40代ですら予約が難しい。検診で通う産婦人科医が正しい説明をしてくれることで、マスコミやネットの情報による不安は解消されると思う。妊婦優先、産婦人科での接種を実行してほしい。通いなれた病院であれば、接種会場への移動手段などの不安も解消されると思う。

リモートワークの推進（やっちゃん２４・大阪府・52）: デルタ株感染は外気に触れることが高リスクだと思うので、収束のためにもリモートワークの積極的推進が必要だと思います。妊婦さん自身と配偶者の通勤は、職場でも協力し極力減らすような仕組みを特例で作ることが必要だと思います。私の部下は配偶者が妊婦さんということで特急で30分かかる距離を各駅停車で出勤しています。明らかに乗客が少ないということでの選択だそうです。家にコロナを持ち込まない、持ち込ませないという推進により、妊婦の方とお子さんが健やかな時間を過ごせることを願います。

産科での接種体制を（真打ち・栃木県・52）: 妊婦と胎児に関わる為、通院中の産科で接種できる体制の整備を切望する。尚、接種までの行程は、全国で一貫性があると妊婦や家族も更に安心だと思う。特に、接種前後の胎児の様子にも注視しなければならない点からも、「産科接種と行程の遵守」が、安心して接種しようと思えるカギではないか。

希望する人に少しでも早く　希望しない人にも正しい情報を

妊婦さんへのコロナワクチン接種、コロナ感染対策について様々なご意見をありがとうございました。

ひるねさん、千代田区のホームページで私が妊婦さんに呼びかけた動画を見てくださってありがとうございました。職域接種で妊娠中や授乳中であることを理由に断られた方がいるとのお話を千代田区に相談したところ、積極的に妊婦さんたちに打っていきましょうと言ってくださり、動画をホームページで公開してくださいました。また、千代田区内で産婦人科医院で個別接種をしているのが私のクリニックだけなのですが、妊婦さん向けにワクチンを分配してくださいました。

他の自治体から私のクリニックに打ちに来られた妊婦さんが多数おられたので、いくつかの自治体の首長や議員さん達にぜひそちらの自治体でも妊婦さんに優先接種をとお願いしたところ、最初は色良い返事はありませんでしたが、現在ではどこも実現しています。おそらく住民の妊婦さんからも要望が多かったのではないかと思います。レッズさん、真打ちさん、ニライカナイさんのおっしゃるように、優先接種にしていくことが大事ですよね。妊婦さんは常に新しい人が妊娠し、出産で卒業していくので、常に呼びかけ、情報提供し、優先接種枠を確保し続ける必要がありますね。

DiamondBarさんのおっしゃるように、産婦人科医で接種出来るだけでなく、相談できたり前後でフォローできるとよりいいですよね。また、やっちゃん24さんのおっしゃるように、妊婦さんのいる家庭ではより一層リモートワークが実現できるといいですよね。企業での理解が進むようアイデアが必要かもしれません。

日々妊婦さんや若い世代の方とお話ししていると、やはりワクチンで「不妊になる」というデマを信じていたり、「赤ちゃんに将来何かが起こるかもしれないと言われた」という呪いにも近いようなネガティブな言葉が気になってしまうという方も多いです。

今後、希望する妊婦さんに届いた後は、不確かな情報を信じてしまっている人にどうやって正確で妥当な情報を届けるかが課題になってくると思います。エセ医学との戦いとも似た反ワクチンとの戦いにもつながる永久の課題ではありますが、我々の方では発想が出尽くしてしまっているように感じます。

コロナワクチンに関して、不確かな情報を信じてしまっている人、情報不足の人に、正確で妥当な情報を届ける方法はあるでしょうか。
ぜひ皆様の忌憚ないアイデアを教えていただきたいです。