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会議番号:3653 開催期間 2021年08月27日- 09月03日
妊婦さんのコロナ対策、ワクチン接種についてたくさんのご意見をありがとうございました。 Costasさんから頂いた、「社会全体の警戒感のアップデート」というご意見は本当にその通りで、デルタ株に置き換わってから今までと全く違う状態になっているということの周知が不十分だと感じます。先日、若者を中心に人気のあるSNS、TikTokのライブに出演させていただいたのですが、「コロナで亡くなるのは高齢者なのに、どうして私たち若者がワクチンを打ったり自粛しないといけないのですか」という質問がありました。これは若い世代の方達に多い意見ではないでしょうか。また、別のSNSでも、「どうして高齢者を守るための集団免疫を作るために、お腹の赤ちゃんにリスクを負って妊婦がワクチンを接種しないといけないのでしょうか」というものもありました。 半年前ならそういう意見にも一理なくはなかったのですが、現在蔓延しているデルタ株は、感染力も重症化率も従来の新型コロナウイルスと格段に違い、基礎疾患のない若い世代でも重症化する例は多くみられます。一方、優先対象でワクチン接種が進んだ高齢者の感染者数や重傷者数は少なく、デルタ株に対してもワクチンの効果があることがわかります。ですから、今感染対策のために自粛したりワクチンを打ったりすることは、決して高齢者のためではなく、自分であり、お腹の赤ちゃんのためなのです。その部分がうまく伝わっていないのは問題だと感じています。 また、妊婦さんのワクチン接種については、「健診時に接種できないものか…」「参加でのワクチン接種」といういのくちさんのご意見など、かかりつけの産科で打てると安心という声をいただきました。私のクリニックではファイザーワクチンの個別接種を行っており、妊婦検診や胎児超音波検査で来られる妊婦さんが希望された場合、ワクチン接種の手配をして打たせていただいています。中には接種前や後で赤ちゃんの様子を見たいという方もいて、そういった不安に対応できるのも産科施設での接種のメリットだと思います。一方、国や自治体がワクチンの接種体制を作るときに、妊婦に接種することをあまり想定していなかったのか、産科施設でワクチンの個別接種をしているところは少ないのが現状で、多くの妊婦さんがかかっている施設では接種体制が整っていないのが現状だと思います。 また、「説明不足と不安」という真打ちさんの意見もいただきました。確かに、初めは妊婦さんが接種する場合12週までを避けるように日本産科婦人科学会などが声明を出しており、集団接種などの現場でもその文言により混乱していました。現在では週数による制限なく推奨される声明に変わりましたが、「12週以降」という旨の文言が消えただけで「週数に関係なく打って大丈夫です」というメッセージは読み取りにくいです。こちらに関しても周知が必要だと思います。 これらの課題や問題を踏まえて、社会全体で感染を収束させ、妊婦さんを守っていくアイデアや解決策があればぜひ教えてください。実行に移せるものがあれば行っていきたいです。
★宋議長の過去の円卓会議
・「生理の貧困」、知っていますか?
★関連テーマのアーカイブより
・相談できる婦人科医、いますか?(議長:鈴木美香)
・新型コロナワクチン、不安なことありますか?(議長:田村大輔)
・「フェムテック」って知ってますか?(議長:竹之下千尋)
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