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会議番号:3398 開催期間 2016年07月01日- 07月08日
世代間の負担に不公平性があるという答えは圧倒的に多いようです。ただ、その是正策については、いろいろなご意見がありました。 富裕高齢者の負担は上げてほしい(ひるねさん)、増税前に無駄遣いの見直しを(violet-mさん)、高齢富裕層への新たな課税(mayupyonさん)、「ベーシックインカム」の導入というご意見もありました。 私は、政策の現実性を踏まえて、以下の3つを考えています。いずれも余裕のある高齢世代への負担を増やすことです。そして税だけでなく、社会保険料も見直す必要があるということです。 ①消費増税、②年金課税、③高齢者の医療保険など社会保険料の引き上げ、の3つです。 第1番目の消費増税は、今回の参院選では争点になっていません。この点、各党とも意図的に「負担増の問題を避けた」わけで、そのこと自体が大きな問題だと思います。シルバー民主主義は、ポピュリズムによって支えられているといってもよいでしょう。 2番目には、年金への課税強化です。わが国の年金税制は、先進諸国で最も「寛大な」制度になっています。現役時代に積み立てる(拠出する)際には、社会保険料控除ということで非課税になります。米国や英国では、課税後の所得から積み立てており、大きな相違であるのです。日本では、100の所得で20の社会保険料があれば、それを差し引いた80に所得税率がかかります。英米では、100の所得に所得税と社会保険料・ペイロールタックスがかかります。 さらに年金の給付時には、給与所得より高水準の公的年金等控除(所得控除)が適用され、大部分が非課税となります。加えて、給与所得控除には上限がありますが、公的年金等控除には上限がありません。つまり、一部大企業の取締役OBのように、数百万円の企業年金をもらう方にもその一定率が控除されるという、非合理な設計になっています。 まだ非合理なことがあります。65歳を超えて勤労所得のある人は、勤労所得には給与所得控除が適用され、年金には公的年金等控除が適用されるという二重控除となっていることです。 また③の社会保険料については、資産を多く持つ高齢者の負担を現役並みにすること(後期高齢者というだけで負担軽減をする必要はない)により、世代間の負担の不公平を是正していくことが可能といえましょう。 このような、極めて年金に有利な税制はシルバー民主主義の典型と言ってよいでしょう。本来この問題を議論すべきですが、どの政党の議論にもなっていません。 世代間の負担の不公平を、皆さんはどう是正すれば良いと考えますか? 私のコメントを読んでの感想やご意見も歓迎です。ぜひ投稿をお寄せください。★森信議長の過去の円卓会議より・消費税引き上げ。先送りに賛成ですか?・軽減税率にマイナンバーカード。あなたは使いますか?・所得税、あなたは今の個人単位から世帯単位へ変えることに賛成ですか?
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