働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3067 開催期間 2010年12月06日- 01月15日
皆さん、こんにちは。日経の関口です。今回もたくさんの興味深いご意見をありがとうございます。 ウィキリークスの活動に対する評価は「賛成4割、反対6割」という状況が続いているようです。反対のほうに投票されたRinYouMamaさんから、「本来はメディアがその役割を担ってほしい」というご意見をいただきましたが、今回の情報漏洩は本当にメディアの役割が問われた事件だったと私も思います。 ブログやツイッター、そしてウィキリークスのような内部告発サイトの存在について、私自身はプロのジャーナリズムを補完する市民ジャーナリズムとして重要だと思っています。なぜならジャーナリストが知り得ない、当事者や内部にいる人間しか公にできない情報もたくさんあるからです。 一方、注意しなければならないのは、情報の扱い方です。誘拐事件や未成年者が犯罪を犯した場合など、プロのジャーナリズムなら一定期間、報道を控えたり、犯罪者の顔写真の掲載を取りやめたりしますが、市民ジャーナリズムの場合、容赦なくすべてをさらけ出してしまうことが多いように思います。 今回のウィキリークスの場合もそうです。主宰者のジュリアン・アサンジ氏は性犯罪を理由に別件逮捕されてしまいましたが、情報の公開にあたってはプロのジャーナリストに内容の確認を依頼していたと言っています。それぞれ専門の分野に詳しいジャーナリストなら、内容の信憑性について一定の判断を下す知識と経験があるからです。だとすれば、その段階で機密文書についても、広く公開する必要のある内容のところだけ、新聞やテレビなどのメディアを使って報道されることが望ましかったともいえるでしょう。 しかし、テレビなどプロのメディア側にも問題はあります。視聴者の関心を引こうと、情報の一部が誇張されたりすることはよくあります。ウィキリークスの問題も、プロのメディアが無視すればいいのを、こぞって報道するためにかえって被害が大きくなっている面があります。インターネットが今ほど影響力を持つ前、ネット上の書き込みのことを「電信柱に貼ったビラのようなものだ」と言った人がいました。電信柱だけなら誰も気がつかないのに、マスメディアが「ここの電信柱にこんなことが書いてあった」と派手に報道するから、かえって注目されてしまうというわけです。今回の事件も同じ構図が当てはまります。 さて、私から皆さんへの問いかけは本日が最後になります。 イー・ウーマンの皆さんはブログやツイッターなどで情報を発信していらっしゃる方も多いと思いますが、内部告発になるような情報をネットで公開する場合には、どんなことに注意したらいいと思いますか。 代表の佐々木かをりさんはブログを書く際、「自分のいる場所が特定されるようなことは書かない」とよくおっしゃっています。それは自分の人権を守るのに必要な心得だからです。 逆に他人の人権を尊重するために最低限守らなければならないこともあると思います。皆さんはどう思われますか。 本日も積極的なご投稿をお待ちしていますね。
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