働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3670 開催期間 2022年01月21日- 01月28日
Showgoさんの「自惚れることがあってはならない」というご意見は、まさにごもっともであって、誰でも同じだと思います。物事がメディアで伝えられるとき、事実を正確に伝えるということは所詮不可能だと私は思います。たとえば、ある日の東京都の陽性者数は伝えられても、それがどのような人々であり、どのような感染経路だったのかまでは伝えることができません。事実の多くを捨象することでメディアの報道は成り立っているわけですから、「バイアス」がかかるのは仕方がありません。 問題はバイアスのかかり方をどこまで、私たちが意識するかということです。ウクライナ問題などどうでしょう。何となく、私たちの間には「力で現状を変更しようとする試み」という言葉で、ロシアを悪者にする見方が定着していないでしょうか。しかしウクライナ問題はそう単純に割り切れる話ではありません。ロシアにとってウクライナは安全保障上の生命線であり、NATOの勢力がそこまで進出してくることは絶対に受け容れられないからです。クリミア半島もロシアにとってはウクライナから奪ったというより、あれはもともとロシアのものだ(フルシチョフが自分の出身地であるウクライナに渡したもので、その当時のウクライナはソ連の一部だった)という意識のほうが強いでしょう。 つまり歴史的に考えれば、物事はそう簡単に善し悪しがつけられるものではないということです。ですから、私はどれが正しいかということより、今の自分にとってどれが納得できるかと考えるようにしています。時間がたてば変わるかもしれませんが、それは仕方のないことでしょう。 メディアの状況に大きな変化を与えたのがSNSであることは疑いありません。自分が納得できる情報が多方面からすり込まれることで、多様な考え方が入ってこなくなる可能性があります。いわゆるQアノンの陰謀論などがその典型でしょうが、SNSの世界では人は容易にそうしたものも受け容れてしまいます。なぜなら違う人が発信しているようでいて、SNSはもともとの出所が同じというものも多いからでしょう。ロシアのアメリカの選挙介入などはその例だと思います。私たちに対する情報操作はその他にもいろいろ挙げられますが、その分だけで私たちが自分の考えを軸に納得できる議論をすることが重要だと思われます。 ここで、そもそもメディアリテラシーとは何かを改めて考えてみましょう。私たちがさまざまなメディアを目にするとき、それがどのように作られているかを知っていれば、メデイアのバイアスも分かるかもしれないということです。総務省がテレビのリテラシーについて語っているHPがあります。これはテレビだけでなくあらゆるメディアについて言えることでしょう。 どのようなメディアであれ、事実をすべて伝えることはできません。映像は事実とはいえ、実は映像は事実の一部を切り取っています。どの一部を使うかは伝える側の裁量です。それは文字でも同じことです。私も文字で伝える仕事をしていましたが、どういうストーリーにするかは書く側の裁量に委ねられています。だから受け取る側がどのように納得するかがすごく重要なことだと思うのです。 さて皆さんは、ニュースやドキュメンタリーなどをどのように納得して受け取っていらっしゃいますか? ★藤田議長の過去の円卓会議より・国際ニュース、よく見るサイトありますか?・今、車を買うなら、電気自動車?・対中関係、厳しくなっていると思いますか?
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.