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会議番号:3592 開催期間 2020年05月01日- 05月08日
第一日目の投票で、皆さんの答えがYes79%、No21%、ということでしたが、これには驚かされるとともに、うれしさも感じました。 特に、「政府・国への不信は別問題」(cheerさん)という問題意識には大いに賛同したいと思います。また「多額の税金を投入し導入されている制度をぜひ活用し、住みやすい国を目指してほしいです」(やっちゃん24さん)という意見もその通りだと思います。賛成論の根拠はおおむね、「確実に、漏れがなく、迅速に給付などの行政サービスが行われる」ことにメリットを感じたものでした。 一方で反対論の根拠は予想通り、「プライバシー」(だいわさん)とその背後にある「国への信頼感の欠如」(シンゴパパさん)です。 私は、4年ほど前に、番号を導入している欧州諸国を訪れたことがあります。その際驚いたのは、スウェーデンでは、公務員も民間人も番号の入ったカードを身分証明書代わりに首からぶら下げていることでした。そして、「番号はプライバシーではありません、住所と同じです。これが他人に知られたからといって、困ることはありません」という話をききました。背景には、国家への強い信頼感があります。スウェーデンは第二次大戦では中立国で、国民が国家のために命を落とすということがなかったことが信頼感につながっていると聞きました。 一方わが国では、マイナンバーは極めて高いプライバシーとされ、その結果、番号の活用が限定的に規制され、今回のような緊急時の給付への活用は、法律でゆるされていません。またマイナンバーカードについても、今のところ住民票をコンビニでとることができること程度のメリットしかなく、普及しないという悪循環に陥っています。 一方で、われわれはSNSで平気で自らのプライバシーをさらしたり、今回もLINEのウイルス調査には2500万人が自らの情報をオンラインで提供しています。またGAFAは、われわれが検索やいいねボタンで彼らに提供しているビッグデータを活用して莫大な利益を上げています。この問題はマイナンバーだけでなく全体として議論したい問題ではないでしょうか。 つまりプライバシーの問題と、番号で個人個人の所得情報と給付を連携させて迅速な行政サービスを行うことは別個の問題といえるのではないか、これが私の考え方です。 次回は、『セーフティーネットでマイナンバー活用、賛成ですか?』という問いかけにお答えいただくとともに、プライバシーの問題とは具体的にどんなことなのか、それと番号の活用とは別個ではないのかなどについて議論を深めていきたいと思います。*イー・ウーマン編集担当より皆様へ投稿のルール「I statement」を守り、自分の考えや体験を投稿してください。「I Statement」では、例えば「誰々はどうすべきだ」ではなく、「私」を主語とし、「私は誰々にどうしてほしい(~~を望む)」と述べることがルールです。掲載する投稿には、編集にて「私は」を入れさせていただく場合もありますのでご了承ください。
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