働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3168 開催期間 2012年05月21日- 05月28日
みなさん、今回は最終回までお付き合い頂きましてありがとうございます。頂いた投稿の中で気が付いた事があります。まずそれから取り上げます。 ◎香川県・讃岐小町さんの投稿「雄弁は金、沈黙はクズという言葉に同意できなかった。私の参加する議論のある会議では、沈黙をしている人は、ユニークな視点をもっていると全員が気付いていて、議長を含め、参加者が互いに敬意を持ち、自分の物差しで相手を決め付けてしまわない、そういう前提のもとに行われています。」に興味を持ちました。 いい会議ですね。沈黙をしている人も日頃は指導力のある人として定評があり、この人が沈黙をしているのは深い洞察があるからだろうと、参加者はその人の発言を今や遅しと注目をしているのでしょうね。差し詰め仲代達矢の役どころでしょうか。でも、この人は最後には重い口を開いて説得力のある発言する人だから、その人が沈黙を守るのは何だろう、何か深慮があるのだろうと尊重するのではないでしょうか。 ◎茨城県・まおにゃんさんの投稿「女性の場合、男性のようなしがらみが少なく損得勘定抜きで純粋によい結果を求めての発言がしやすく、女性が多い会議での議論が活発化するのではと思います。」も同感です。これは独断と偏見だと男性の方には叱られそうなので最初から謝っておきますが、「男性は仕事をせずに出世を願い、女性を良い仕事をしようと願う」と思います。国の競争力は質の高い労働者人口の数で決まりますが、日本は人口の半数を戦力として活躍させないで来ました。国力が落ちるのは当然の事です。今だに『女性が活躍する会社ランキング』なんて事が日経新聞に掲載されるのはどういう神経でしょうか。 ちょっとコメントが長くなってしまいました。最後の話題は、僕の一番印象に残る会議です。 僕がインテルに移った1992年に、アップルコンピュータ、IBM、モトローラの提携(AIM連合)によって、RISCタイプのマイクロプロセッサであるPowerPCが「打倒インテル」の掛け声と共に発表されたのです。一社だけでも強敵の三社が結束して「打倒インテル」というのですから只事でないでしょう。 インテルは、幹部が一週間ホテルに缶詰で「PowerPC迎撃作戦」を練りました。インテルらしく全員の意見を結集した会議でした。5日目の夕刻までにパワーポイントの作戦を作り上げた時に、当時のCEO、アンディ・グローブがこう言ったのです。 「よし、これで行こう。短時間の議論で誤りがあるかも知れないが、プロの我々がありったけの知恵を出し合ったのだ。動けば作戦の誤りは現場での違和感として現れる。それを我々は常にWatchして適宜修正をして行くのだ。6万人の世界中の社員が我々の指示を待っているのだ。Speed above quaity! だ」 その後、PowerPCが自滅して行ったのはみなさんの良く知っておられる通りです。会議の目的は行動するための決定をすることです。議事録作りが目的ではありません。 西岡塾11期では、一昨日の金曜日に村上憲郎元日本Google社長の講演で「村上式シンプル仕事術―厳しい時代を生き抜く14の原理原則 」を学びました。次は私の「マーケティング」です。ここではね、「雄弁は金、沈黙はクズ」が学びの鉄則なのです。 一週間お付き合い頂きありがとうございました。
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