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会議番号:3719 開催期間 2023年05月26日- 06月02日
米国でデフォルトが心配された「政府の借金」、日本でも大問題です。どの投稿にも「将来への不安」が滲んでいました。 「借金依存の財政は、心配です。先送りしている気がします」(n.danさん)、 「いつまで日本の金融機関が買い支えられるのか(中略)日本がこのままでいいとは思えません」(DiamondBarさん) ご指摘のとおりですが、政治はこの問題にきちんと向き合っているでしょうか。 この先どんなことが起こるのか。みなさん心配するのは「インフレ」です。 「猛烈なインフレが襲ってくることをも覚悟しなければならない気がしてきました」(まうやんさん)、 「将来、高インフレと社会保障の削減などに直面すると思います」(blueberry53さん)。 ずっとデフレだった日本は、インフレを知らない世代が大多数を占めるようになってきました。 世界に目を向けると、先進国はインフレ対策が正面の課題となり、金利引き上げへと動いています。経済は地つづきなのに、日本だけが「金融緩和」をつづけているのは、なぜでしょう。 たまり溜まった政府の借金が関係しています。金利が上がれば、借金の利払いが増え、耐えられない。「ほぼゼロ金利」で資金が調達できることで維持してきた日本の財政が行き詰まる、などです。日銀総裁が植田和夫さんに代わって「金融の正常化」が動き出すかと思われましたが、植田さんも「黒田前総裁の路線を引き継ぐ」と言っています。 「政府の考え方や、日銀との体制を根本から見直す時期は、とうに過ぎていると私は思う」(真打ちさん)という言葉は、いまの日本を言い当てているようにも思います。 安倍元首相の路線を変えるかと思った岸田首相も「アベノミクス継承」になりました。リーダーが変わっても、政策は変えられない。借金に頼り切った政治は、簡単に動かせない、ということかもしれません。 「ハイパーインフレで今までの借金を帳消しにする。政策のミスを認めず、責任の所在も曖昧なまま、思考停止に陥る。借金依存を脱出するために、国はそこを目指しているようにも思えるのは穿ちすぎでしょうか」(シンゴパパさん) この言葉にドキリとしました。陰謀めいた策略をめぐらす政治家がいるとは思えませんが、「そうなるしかないかな」と諦めがまじった「破局待望」は、政界や官界に少なくありません。 明治維新(1868年)と第二次大戦の敗戦(1945年)。共通するのは大混乱を経て社会は再生した、ということです。通貨が切り替わり、財産も「ご破産」でした。社会の大掃除は周期的にやってくる、とも言われますが、今の世の中で、これをやったらどうなるのか。 海外に財産を移せるスーパーリッチな人と、持っているのは労働力だけというタフな人は「耐性」があるでしょう。でも、ささやかな貯蓄が頼りの中間層は、壊滅的な打撃が避けられません。 5年で43兆円という異次元の防衛費増額が始まります。3兆円の少子化対策でさえ「財源がない」で壁にぶつかっています。ミサイルだけで8兆円だそうです。総額43兆円を「身を切る改革」で捻出することはまず不可能です。増税か国債か、という選択に、いずれなります。 政治的に増税はできない。現実的にやむなし、として国債増発へ動く、そんな政治がたどり着く先には、国債と通貨の「自爆」が待ち構えています。政府の借金は一挙に消え、庶民の財産も同時に消える。大増税と同じ効果です。暴落は突然やってくる。政治ができないことを、市場が暴力的にやる。それが市場経済だ、世界じゃ珍しいことではない・・・・。 陰謀めいた話のように聞こえますが、政府中枢に近いエコノミストなどから、「茶飲み話」で出始めています。薄々気づいてはいるけど、意図的ではない破局への道。そんな政治でいいのでしょうか。 今週は、アメリカの「デフォルト問題」から、我々の置かれている状況を考えてみました。普段あまり話題にされないけど、実は深刻です。そんなこと聞かされても・・・と思う人も少なくないと思いますが、決して他人事でない問題です。1週間、辛抱強く付き合って頂きありがとうございました。★山田議長の過去の円卓会議より・2023年度国家予算。注目している点、ありますか?・あなたの賃金。この5年で上がりましたか?・経済制裁は、平和的手段だと思いますか?
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