イー・ウーマン（ewoman）

主体性と配慮（真打ち・栃木県・53）

ワクチン接種に関しては、未接種者を差別しないようにとの意識が、職種にもよるが社会で概ね統一され、寛容な見方が定着したと感じる。マスク着脱でも政府が率先し、多様な考えと配慮について周知を続けて欲しい。知人は精神疾患の影響で、マスクが着けられなかった時期が。理由は、過去のDVで口を塞がれた光景が蘇る為だった。しかし、気に入った店で入店を拒否され続け着けられるようになった。相手のいる場面では、主体性にも柔軟性を加味するゆとりが要るようだ。

バッジで意思表示？（まうやん・東京都・51）

私は花粉症だけでなく咳喘息持ちでもあるので、比較的以前からマスクを年中持ち歩いているタイプでした。そのため「マスクを外せ」という圧力が起こってしまったら私自身が恐怖を感じます。コロナ禍の当初「アレルギー持ちです」「花粉症です」というバッジがあり、マスクして咳していてもコロナではないという意思表示ができるものがありました。今はそのバッジを使用していませんが、今後はマスクを付けるためにそのバッジが役立つかもしれないと思いました。でもそんな世の中は嫌ですね。

マスク無しの不安に配慮（DiamondBar・東京都・54）

職場ではマスクについては座席のエリアを分ける方向です。着用するしないが自由なエリアと、着用しなければいけないエリアです。もともとフリーアドレスの職場なので、どこに座ろうが自由。マスクをしていない人が近くにいると不安と思う人はマスク着用エリアに座ることになります。マスクを外すことへの圧力というよりは、外した人と接する不安をどうするかということを気にしています。エリア制限が将来的になくなっても、マスクを付けたい人は付けるということになりそうです。

マスク依存には注意したい（ひるね・東京都・55）

コロナ禍と関係なく、もともと精神面の理由でマスクを外せない人については、そういう人もいることを理解していれば、特に気にすることはないように思います。ただ、過度にマスクに依存して、精神的なケアが必要な状況なのであれば、知人であれば治療をすすめます。自分もマスク生活に慣れてしまっていて、感染の不安より精神的な不安があります。少しずつ慣れて、マスクなしの生活に戻したいと思います。

それぞれの選択を尊重（おがわ・東京都・60）

わたしは、コロナやインフルなどの感染症や花粉症が心配なので、しばらく着用を続けようと思っています。そして、着脱を個人判断としている以上、自分が選択しなかった立場の人がいるのは当たり前と理解し、具体的にどのような配慮が必要か、考えたいです。

個人の判断で（留加・宮城県・58）

マスクの着用が個人の判断でとなっても、私は今まで通り着用します。花粉症であること、基礎疾患があることが理由ですが、そもそもマスクを着用するしないで非難されたりすることがおかしいと思います。もちろんマスクを着用することで息苦しさを感じるとか表情がわかりにくいとか様々な意見はあると思います。だからこそ、個人の判断でということでいいと思います。

3年前はどう過ごしていたか？（えこりん・神奈川県・47）

マスクを外す事が精神的に不安な方は、3年前はどのように日常を過ごしていたのでしょうか？　恐らく自分が体調が悪い時や花粉症の時には自分で判断して付けていましたよね。マスクの着脱を他人に指示されることなく、今後も自分で判断する、それだけのことではないでしょうか。他人の目を気にしすぎる、自分の判断軸を持っていないことが、心理的に不安になる原因かと私は思います。

テーマに驚いている（marco302・海外・その他・51）

コロナ初期で「同調圧力」という言葉が聞かれるようになったが、今はマスクを着けていることに対する圧力があるのかと、日本の横並び意識を怖く感じる。先日ウィーンに行ったとき「なるほど」と思ったのが、地下鉄に乗るときだけマスクをする人が多いということだった。マナーなのかと見ていると、気にする人は付ける、気にならない人はしない。ただそれだけのことだ。マスクをしない人をとやかく言う時代はもう過ぎた。日本人、時代が変わっていることに気が付いたほうがいいと私は思う。

ダイバーシティ的に考える（Ｔｏｈｋｏ・東京都・53）

私自身はマスクを外すことに抵抗はないです。そもそもマスクの防御力には限界がありますし。ただ、潔癖症の人とか、世の中にはいろいろな価値観の方がいらっしゃるのも理解するので、マスクをしていようが手袋をしていようが、「そういう人なんだな」と気にしないようにしています。自然体で接することが一番の配慮ではと思います。

若干NOの割合が増えましたが、それでもYESの方が6割近くいらっしゃいます。
 
真打ちさんからは、マスクを着用できない人の例を具体的にあげていただきました。ひるねさんは「マスク依存」について、marco302からは、マスクを着けていることに対する圧力を問題視する投稿をいただきました。
 
本日はマスク社会で人前に出ることがラクになっている「社交不安障害」「醜形恐怖症」の人についてお話をいたします。
 
社交不安障害とは、旧来の対人恐怖、視線恐怖、の医学的な診断概念になりますが、簡単には、人前に立つことを極度におそれてそれを避けたがる人のことです。マスクで表情がわかりにくくなることで、人前に立ちやすくなっていました。そのほかにも、フレームの厚い眼鏡をかけたり、帽子をかぶったり、前髪を伸ばすなどで対処している人もいます。冬場や花粉の季節は目立たないものの、夏場は目立ってかえって注目されるため外出できなくなる人もいました。
 
醜形恐怖症とは、自分の体に外見上の欠点があると思い込み、隠すことや治すことにこだわり続ける人、わかりやすく言えば、外見を異常に気にする人です。顔を気にしている人は、マスク着用社会に助けられています。このような人は、マスクを外した時に、「マスクを外したら、みんながびっくりするんじゃないか」と不安になってしまうため、マスクを外せなくなっています。顔にコンプレックスを抱えている人、特に若年者はその傾向が強いように思います。
 
人間の脳には、見えていない顔の部分を平均的な顔で補う特性があります。マスクをしている人の鼻と口を一般的な形を予想しているため、マスクを外した他者の顔を見て、意外に思った経験をお持ちの方も多いと思います。今回のコロナ感染対策でのマスクの着用が、「素顔を隠すことができる」という利点につながっているため、外見を気にする人はマスクを外すことに強い抵抗があるのです。
 
人前に立つのが苦手、容姿を気にする人と、社交不安障害や醜形恐怖症との線引きはあいまいです。マスク社会は、境界域の人たちを「掘り起こす」ことになったのかもしれません。いずれにしても、社交不安障害、醜形恐怖症の人は、マスクを着用する人が少数となることや、マスクを外す圧力を極度に心配しています。
 
一方で、マスクを着用することによる発達の影響や、対人交流に消極的になることも危惧されます。会議最終日に向けては、これからのマスクの使用方法について、メリット、デメリットをふまえて、ご意見をいただきたいと思います。最初にYES/NOで投票いただき、投稿をお寄せください。お待ちしています。





★古荘議長の過去の円卓会議より 
・コロナ禍。心の病を持った仲間への対応、うまくできますか？ 
・あなたは「自己肯定感」高いですか？ 
・自分は発達障害かも、と思ったことありますか？ 



＜運営事務局より＞
投稿は、お一人お一人の視点や体験を言葉にしていただく、大変貴重なシェアリングです。
・自分を主語としたI statement で書いてください。掲載する投稿には編集にて「私は」を入れさせていただく場合もありますのでご了承ください。
・引用がある場合は、必ず引用元を明記してください。
・議長からの各日の投げかけ（赤字部分）に答えた内容で投稿してください。

• 2023.03.08
• 古荘純一 青山学院大学教授、小児精神科医