イー・ウーマン（ewoman）

主張をすることが重要（DiamondBar・東京都・52）

自分たちが正しいということはみんな分かってくれるはず、という発想は危険で、自分たちの主張はきちんと声にして周りに示すのが国際関係の中では必要だと思います。連日尖閣諸島付近を航行している中国船を放置すれば、実効支配されているのと同じ状況になってしまい、「我々の領海です」と訴えなければなりません。先月より石垣島に赴任した海保の甥が、連日出動して中国船に警告を発しています。赴任以来ほとんど海の上のようです。海保だけでなくあらゆる手段で訴える必要があると思います。

難しい対話をする覚悟はあるか（Jerryb・東京都・54）

先方の文化的に「主張しないほうが悪い」というのはあるので、きちんと理論的根拠を立てて言いたいことを述べる必要はあると思います。その上で、ゴリ押しに負けない、同じ土俵に立たない、面子をつぶさない、Win-winの落としどころをお互いに探っていく必要があると思うのですが、それは至難の業です。でも、変化の早いグローバルな世の中になり、隣国関係にある以上は避けて通れなくなってきているのだと私は感じています。

理性と秩序（2kishir0・東京都・32）

例えばトランプ前大統領のように破天荒な人物が健在だったなら、中国も今後の動向について慎重になっただろう。だが、バイデン大統領に代わり米国も理性と秩序を大事にするようになった。合理性を大事に対中施策を講じていくのであれば、他国間との関係性を強め、国際社会全体が中国の強硬姿勢に立ち向かっていかなければならないと考えます。

挑発ではなく抑止になるなら（ひるね・東京都・53）

尖閣有事に備えて日米共同訓練が行われるようですが、あくまでも抑止力として機能することを望みます。もしも実際に海上保安庁ではなく自衛隊が出ていくとなると、中国も海警局ではなく人民解放軍を出動させる理由を与えることになるのではないでしょうか。軍事に軍事で対抗しても根本的な解決はせず、悪循環だと思います。中国が国際法上の問題を起こしていることを粘り強く訴え、国際的に足並みをそろえて孤立させ、覇権主義の体制を見直さざるを得ない方向に持っていけないでしょうか。

目には目を。致し方ない。（まうやん・東京都・49）

今回の中国に対するアメリカの態度は称賛に値すると思いましたが、一方で日本はどうなのか、と少し歯がゆい気分になりました。戦争であるとか緊張感の高まりはもちろん望ましくないですが、でも中国側はあくまでも強硬姿勢ですから目には目を歯には歯を、でもよいと思います。尖閣、台湾、ウイグル、また南シナ海。中国の態度には呆れるどころか本当に嫌気がさします。むしろその中国を援護しようとする本邦の国会議員がいることに辟易としています。

対抗するためにはやむを得ない（kyoko004・神奈川県・43）

小学生の時、ソ連（当時）、中国、北朝鮮、韓国と、決して友好とは言えない軍事力の高い隣国に接しているのに気づき、眠れないほど怖くなった記憶があります。当時の平和な状況が保たれているのは、米国との同盟によるもの、ひいては米国の軍事力によるものだと理解し、安心した記憶もあります。最近の、日本も含めた緊張感の高まりには懸念していますが、軍事的均衡の中で今の安全な状況を維持するのは、やむを得ないかと、30年以上経った今も思います。

中国にも焦り？（Futachan・兵庫県・60）

今朝のニュースで、中国がフィリピンと領有権を争っている海域に大規模な漁船団を集結させている映像が流れ、非常に恐ろしく思いました。これほど露骨な動きを見せるのは、先の海警法改正に対する各国による包囲網形成への焦りの表れとも思います。このような行為が偶発的な衝突にならないことを願うばかりです。

軍事力だけでは不十分（blueberry53・大阪府・64）

中国の強硬姿勢に対して、国土を守るという観点から同盟による軍事的プレゼンスを同等レベルまで高めることは必要だと思います。ただ、中国は、軍事的攻撃を前提とするのでなく中国人を守るという観点から正当化してくる懸念があります。中国漁船が大挙として押し寄せるなど、一体となった行為に対しては軍事力では無力のように思います。軍事的プレゼンスを高めるだけでなく海上保安力の強化も必要と思います。

期待を込めてNOです（ほひこ・神奈川県・44）

国家間の利害が一致せず、互いの常識が通用せず、対話による解決ができないから、軍事的圧力による攻防になってしまっていることは悲しい現実であり、繰り返された歴史です。同じゴールを持たないからダイバーシティの持つ力が課題の解決を導かないのだと思いますが、究極、全人類のゴールは「幸せに暮らしたい」なのだとしたら、対話を止めないで欲しいと願います。

日中間の緊張の高まりは、ほとんどの方が感じておられるようですね。ひところのこうした議論のように「米中対立に日本が巻き込まれる」という議論があまり見受けられないのはいいことだと思います。尖閣の問題も南シナ海の問題と深く結びついていて、日本だけで解決できる問題ではないけど、同時に日本の主体的な立場の主張なしに解決できる問題でもないからです。
 
中国側の強硬姿勢に対して、まうやんさんの言われるように「目には目を歯には歯を」でもいいと思います。ただ中国と日本の最大戦力という意味では、かなり違うということも自覚しておかなくてはなりません。だからこそ、日米同盟だけでなく、フランスやイギリス、ドイツなどの欧州諸国も巻き込んだ「戦略的対応」が必要だと思います。
 
中国の意図ですが、習近平政権が「中華民族の復興」と言っている以上、そう簡単に折れるとは思われません。かつて世界最大の帝国でもあった国が、19世紀以来、西欧列強や日本などの侵略によって誇りをズタズタにされました。その屈辱と苦難の歴史はそう簡単に忘れることはできないでしょう。かつては日本に対して「歴史問題」で攻勢をかけましたが、今では国力で圧力をかけることができます。中国経済が発展するにつれ、その圧力が強まることはあっても弱まることはないと思われます。
 
さて皆さんに伺います。彼我の力関係はますます差が開くとすれば、日本は中国との経済関係も見直す時期に来ているのではないかと思います。今回のコロナ禍で明らかになったように、サプライチェーンを外国に頼ることのリスクは当然あります。まして中国はそのサプライチェーンを政治的に利用してくることは明らかです（習近平主席がかつて演説でそう語ったことがあります）。「マスク外交」や「ワクチン外交」などというのもその一例です。
現在の日本は輸出入とも中国が第一位の貿易相手ですが、その状態をどうしたらいいと思われますか？





★藤田議長の過去の円卓会議より
・コロナ経済対策、政府に望むことありますか？
・国際ニュース、よく見るサイトありますか？
・中国の南シナ海進出、脅威ですか？（2016年9月）

• 2021.03.24
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹