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会議番号:3313 開催期間 2014年10月10日- 10月17日
投票の途中経過は、「YES」約1/3、「NO」が残りの2/3という結果でした。 「社外取締役」という言葉は浸透してきていても、その役割については、まだまだ理解が進んでいないということだと思います。 社外取締役の前に、「取締役会とは何か」を考えてみましょう。社外取締役は単独で行動するのではなく、取締役会の構成員として企業経営に参画するものだからです。 まず、取締役は誰が選んでいるのでしょうか? 株主総会で選任されますので、株主が選んでいることになります。そして取締役会を構成し、経営トップである代表取締役(社長)を選任するとともに、その社長がきちん経営しているか「ウォッチ」することが求められます。取締役会は、ステークホルダーと適切な関係を築きながら、自分たちを選んでくれた「株主の期待」に応えなければいけないのです。株主の期待とは、シンプルに言えば、適正に利益を上げて、適切に配分することです。 そこで、なぜ社外取締役が必要になるのでしょうか? 理由は様々考えられますが、ここでは「しがらみのない」と「多様性」の二つのキーワードについて取り上げてみましょう。 社内の論理に染まらない「しがらみのない」立場で、人材の「多様性」をもった取締役会が企業経営を客観的に「ウォッチ」する。社外取締役の貢献できそうな分野として、わかりやすいですね。 では、何を目的として「ウォッチ」するのではしょうか?それは、企業価値向上のため、あるいは企業価値の毀損の防止を行うためです。 私が所属する「CGネット」はNPO法人で理事が取締役に相当します(役員の一覧はこちら)。理事17名のうち、株式会社の社外取締役にあたるのは12名です(そのうち6名が女性)。専務理事の私からみると、その12名は限られた時間と情報の中、日本のコーポ―レート・ガバナンス向上への貢献に対してきちんと仕事をしているか、「しがらみのない」立場で「多様性」をもって「ウォッチ」してくれています。時には、さまざまなアイデアを提言いただくこともあります。大変ありがたい話です。 「YES」を選択された、(紅茶博士)さんが指摘される「お飾り」にならないように、当事者が取り組まなければならないでしょう。(いぬいるか)さんは、まさに「多様な視点」をあげてくださいました。時には「耳に痛いこと」を言うことにも言及されています。(真打ち)さんの言われた「監督」は「ウォッチ」と同じニュアンスですね。(blueberry53)さんが指摘される「女性取締役と同様に割合を高めるように」も社外取締役が機能する上で大事なポイントです。 「NO」を選択された、(あさーかす)さんの「外部の意見を聞く」、(unagi)さんの「外部の視点の提供」も重要ですね。お互いの役割を認識し、社外側は外部視点を提供し、社内側もその意見にきちんと耳を傾けることが求められます。 「取締役会の本質は価値創造」だと思っています。もちろん、直接的に価値創造を行うのは、社長以下役職員で、社外取締役が直接価値創造に関わるのは難しいかもしれない。しかし、社外取締役は日々の会社のオペレーションに関わるのではなく、意思決定の場としての「取締役会への参画」が求められています。取締役会で「しがらみのない」、「多様性」を提供する立場として、何か貢献できるはずです。 皆さんは、「企業の価値創造」に社外取締役がどのような貢献ができると思いますか? また、皆さんの所属されている組織には社外取締役がいらっしゃいますか? いらっしゃれば、どのようなことを期待されますか?いらっしゃらなければ、社外取締役にいて欲しいと思いますか? あるいは、いない方がいいですか? その理由をあわせて教えてください。★富永議長の過去の円卓会議・あなたの会社、社外取締役がいますか?★佐々木かをりのWin-Win対談「日本企業のガバナンスを高めたい!」富永誠一さん
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