イー・ウーマン（ewoman）

子どもの夏休みの宿題でチェック（たろまる・東京都・46）

昨年の子どもの夏休みの宿題でハザードマップを確認しタイムラインを作成しました。家族の集合場所まで実際に歩き、電話ボックスの場所を確認し、どんなリスクがあるかを想像したにとどまっております。通れない道があった場合に複数ルートを考えておくのか、別の集合場所を考えておかないとと話したまま決められず1年たってしまいました。また手元にあるハザードマップは最新版か等確認や運用（非常食等チェックする体制）は防災の日にやることに決めて今年2年目取り組みたいと思っています。

簡易的かも知れませんが（あさーかす・大阪府・51）

阪神淡路大震災を経験し、自宅や職場の状況を知っておくことの重要性を感じています。ハザードマップは自治会で作ったことがあります。自宅と避難所の場所に印をつけ、周辺の危険度を書き込み、実際に歩いて避難経路を確認しました。途中、古いブロック塀や、空き家の庭の傾いた大木などがあり、ハザードマップではわからない細かい箇所の危険を確認。実際に見て歩くと、普段見逃しているようなことにも気づけます。もっと定期的にしたいのですが、皆さん多忙でなかなか集まれていません。

地図を頭に叩き込んでいます（zun・愛知県・62）

ハザードマップは自宅、職場ともにチェックしています。外出先から帰宅できそうなルートはどこか、を何度も確認し、地図を頭に叩き込んでいます。職場では、地域の方々と自主的にマップを作成し、地域の皆さんに役立ててほしいと、活動が動き出したところです。

家族で共有（n.dan　・広島県・50）

手作りでマップ作りをした経験はありませんが、子どもは学校でしているかもしれません。私自身は学校や町内会からの資料を見る際に、自分の家はどうかなと確認する程度ですが、家族で共有することも大事ですので、行動に移したいと感じました。

作ったことはないが（ひるね・東京都・57）

ハザードマップをネットで見たことはありますが、最近はまったくチェックしていなかったので、NOにしました。皆さんの投稿、議長のコメントで、自分の認識の甘さを痛感しました。手作りハザードマップについてはまったくわからず、少し調べたらいろいろな情報が出てきたので、すぐにでも取り掛かれそうな気もします。まずはマンションの管理組合で話してみようと思いました。

いのちと暮らしを守るためには、正しく恐れて正しく備えることが欠かせません。
 
正しく恐れるというのは、身の回りにある危険を、科学的に理解すること、具体的に理解することです。そのためにハザードマップが欠かせません。
 
正しく備えるというのは、身の回りの危険を克服するためのライフスタイルを身に着けることです。夢を持って生きてゆく安心を手に入れるということです。
 
ところで、行政のハザードマップがそのまま安心につながるかというと、必ずしもそうではありません。行政のハザードマップには2つの問題点があります。
 
その一つは、市町村によっては、液状化や延焼火災といった地震動が引き起こすリスクが、必ずしもハザードマップとして提示されていないことです。これについては、土地条件図や被害想定図などを別に手に入れて、自らハザードマップに上書きする必要があります（東京のひるねさん）。
 
もう一つは、市町村のハザードマップでは、身近な環境条件やコミュニティの状況が反映されていないことです。危険なブロック塀があるとか、橋が老朽化しているとかいった情報が含まれておらず、実際の避難などの対策に役立たないのです。これについては、自らまち歩きをし、身近な危険を発見して上書きする必要があります。
 
この後者の、身近なリスクをつかむための手作りのマップ作りについて、複数の方から貴重な実践例の報告をいただきました（東京のたろまるさん・大阪のあさーかすさん）。
また、この身近な危険の情報を、家族の間で共有化する（広島のn.danさん）、地域の人と共有化して、家族や地域の防災アクションプランにつなげる（愛知のzunさん）ことも欠かせません。
 
みなさんもぜひこの機会にハザードマップを眺めるだけでなく描き直して、自らの防災行動につなげるようにしてください。

★室崎議長の過去の円卓会議より

・巨大地震への備え、最近見直しましたか？

・自宅から避難。準備はできていますか？

・地震発生から1週間。援助なしで生活できますか？

• 2024.06.14
• 室﨑益輝 神戸大学名誉教授・兵庫県立大学名誉教授・減災環境デザイン室顧問