イー・ウーマン（ewoman）

掲示板、SNSが怖い。（marco302・海外・その他・42）

1日目の投稿で取り上げていただきましたが、掲示板にありもしないことを掛かれたことがあります。複数回書き込まれ、ひどいのでは、名前を英語に訳して表現されていました。誰なのか分からず、怖くて引きこもる状態がつづきました。SNSでも、「記念撮影しよう！」と何気なく写真を撮られたら、その直後FBらしきものを投稿している姿を見ました。これらに関する法律周知の啓蒙活動にもっと力を入れて欲しい。

動画投稿で（真打ち・栃木県・44）

子どもが以前、自分の演奏をアップした際、中傷的な書き込みをされたことがあった。投稿する側もこうした展開を想定し、設定に制限を設ける等、自衛策を取ることが大切だ。特にSNSでは、他人の言動が自分に悪影響を及ぼす懸念がある場合、自分の性格とよく向き合い、登録そのものをしない事も視野に入れても良いと思う。

全世代にネットのリスクの周知を（mamisan・東京都・43）

日常生活を推測される事に気を付けねばならない時期がありました。その後遺症か、今でもFB等の写真掲載に二の足を踏んでしまいます。公開範囲を限定しても、どうつながるか制御できない怖さを経験しました。ネット時代の映像のリスクを社会全体（全世代）で共有する事は緊急に必要だと思います。職場で名簿配布が当たり前だった世代の高齢者には、個人情報の概念自体理解してもらえない事が多いし、子どもは自分の行為の深刻さを知らずに加担しているケースをよく目にします。

要はI statementで（おひさまようこ・東京都・34）

SNSを日常的に使っていますが、文章・写真ともに基本的には自分のことしか載せません。自分のことしか責任が取れないから。そしてI statementで投稿した方が載せる方も閲覧する方も安心できるから。子どもの写真に関しては、子どもに事実上の拒否権がないことも合わせて気になります。私が親ならやりません。

情報の重さを（紅茶博士・東京都・46）

仕事柄、自分が投稿する情報がどのように取り扱われるかということを意識してます。まず、感情を抑えられない状態では書き込みをしない。他の方がご覧になるものであるという意識を忘れずに、受けてを考慮した言葉を使うよう心掛けてます。自分の投稿した内容が他者を不快にさせる、場合によっては侵害するといったこととなれば、法的解決を必要とする事態に発展する可能性も高いと思われます。

集団心理が止まらない（Kylin・54）

アートイベントのスタッフをよくやるのですが、写真撮影のマナーが悪くなってる場合が多い気がします。 ・被写体（管理者含む）に了承を得ない。 ・立入り禁止区域に入る。 ・触ってはいけない作品を触って動かす。 個人では遠慮しても、グループの誰かが違反すると、堰を切ったように始まるのです。「法的リスク」云々の前に、マナー向上の課題を克服する必要があると感じますが、個人対応の限度を超えてるのに苦慮しています。 　　

法整備が追いつかない（マツドヒロミ・千葉県・37）

著作権について意識はしています。ただし、インターネットという誰でもどこにでも、方法によっては匿名でつながることができる環境で「法」が出来ることはどれだけあるのか？とも思います。偏見かもしれませんがネット＝無法地帯のようなイメージがあります。従って、私は写真も基本的にはのせることはありません。Facebookのような公開範囲を限定できる場所においてなら、いいのかなとも思います。

誹謗中傷されたことあります（mayupyon・東京都・42）

Twitterで中傷されたことがあります。相手は実名で、私の名前は出していないけれど、知っている人がそのつぶやきを見れば100％私とわかるような書き方でした。「そんなこと言った覚えはない」内容でしたが、反論するのも馬鹿馬鹿しくて放置しました。プライベートなことだったからまだしも、仕事に関わることだったら、実名で書かれたらと思うとぞっとします。

まず法律を知ることが必要（emi☆・東京都・38）

今回の会議は、ネットに関する法律について知る良い機会となりました。FBを見ていると、リスクを子どもたちに伝える側の大人世代の暴走を感じます。私自身も認識の低いままFBを始めてしまい、本人の知らないうちに撮られた写真がアップされていたという苦い経験をしました。それ以降、タグ付や写真をアップされそうな時は自分から言うようにしています。誰でも気軽に参加できる世界だけに、知らないうちに法律違反をしていると思うと怖いです。

本日も沢山のご投稿・ご投票をありがとうございました。
今回お題として質問させて頂いた名誉毀損、誹謗中傷の問題ですが、インターネット上の誹謗中傷の特徴の大きなものとして、加害者側が匿名にて情報発信できること、及び、被害者側についても必ずしも本名を明示せず、特定のSNS等の筆名、ハンドルネーム等にて特定しての誹謗中傷が可能であることがあげられると思います。
 
まず、加害者側が匿名であるという点については、発信者情報開示という手段を使えば、本人が特定できることがあります。必ずしも「藪の内から撃つ」的な、安全な場所からの攻撃ではないということを意識する必要があると思います。ネット上の匿名性から安易に他人を誹謗中傷すると、いつの間にか素性を突き止められて慰謝料請求をされることもあるのです。
また、名誉毀損は民事的な慰謝料請求の対象となるだけでなく、名誉棄損罪という犯罪ともなりうる行為ですから、最悪の場合は刑事告訴を受け、刑事被告人となり、有罪判決を受ける事もあり得ます。
 
また、被害者側が必ずしも本名をもって誹謗中傷されておらずそれがハンドル名等であったりしても、一定の情報と合わせて本人と紐付けができる場合は、本人への名誉毀損が成立することもあります。相手への批判を本名でしていないからといって安心して誹謗中傷するということは大変危険な行為です。
 
また、万が一誹謗中傷の被害を受け、相手を突き止めたいと考えた時には一刻も早く弁護士にご相談に行かれて下さい。プロバイダのログの保存期間との関係で、一定期間が過ぎてしまうと犯人を突き止めることができなくなることがありますし、また、「通信の秘密」との関係で、プロバイダは裁判所の判決または警察の令状がないと開示しないことがほとんどですので、いずれにしても法的手段が必要になってくることがほとんどです。
 
さて、ネット上の法的リスクについて、主として著作権、プライバシー、名誉毀損を中心に、11日間にわたって皆さんと議論してきました。
「意識はしているが線引がわかりにくい」「よくわからない」「もっと啓蒙活動を」という声が多かったように思います。私は1民間人ですので、啓蒙活動という公の立場からなすべき活動を行うほどの立場にはないのですが、機会を頂きさえすれば一般向け講演を行っております。また、法教育の中でもネット上の法的知識に関するものは、子どもも含め一般の方が「地雷」を踏む前に知識をつけるために何らかの活動をしていきたいと思っております。
今回の円卓会議も、皆様の快適なインターネット生活のためにお役に立ちたい、という思いで毎日長いコメントを書かせて頂きました。少しでも皆様のお役に立てましたら幸いです。そしてお子様がいらっしゃる方や、お子様方と接する機会のある方は、できるだけ子どもたちへも安全なネット生活上の知恵を伝えて行ってくださると嬉しいです。
 
この11日間皆様と議論することにより、改めて、インターネットの大海の中を泳ぐための「運転免許」のようなものを身につけずネット生活を送るのは怖いことであるということを再確認しました。マナー・法的知識のいずれも、意識的に身につけて、他人に迷惑をかけず、快適なネット生活を送っていきたいものです。
 
11日間ありがとうございました。


★金野議長の過去の円卓会議
・不倫のリスク、知っていますか？
・離婚、考えたことありますか？
・すぐに相談できる弁護士、いますか？

• 2014.01.17
• 金野志保 弁護士