イー・ウーマン（ewoman）

北朝鮮は金正恩新体制になって変わったとは思いませんか？
人工衛星と称して、ミサイルの発射を強行したところは、父親（金正日総書記）譲りですが、以前でしたら失敗しても「成功した」と強弁していました。ところが、正恩氏は潔く失敗を認めていました。意外と正直な人ですね。
 
「軍部の操り人形」とみられていたところ、なんと軍のトップの総参謀長を命令に従わないからといってあっさり解任してしまいました。大した力ですね。
 
また、一度も大衆の前では演説をしなかったネクラの父親と違い、正恩氏は2度にわたって大衆の面前で演説を行い、それも「生活を向上させる」と宣言していました。高層アパートや保育園、産婦人科病院、百貨店、遊園地、水族館、デパートなどが建設され、正恩氏が視察している映像をテレビでご覧になられたかと思います。
 
北朝鮮の変化は音楽会にも表れていました。規制されていた西欧の曲が奏でられたばかりか、ロッキーのテーマソングが演奏された際にはバックスクリーンに映画のワンシーンも映りだされました。そうそう、パクリでしたが、ミッキーマウスなどディズニーのキャラクターも登場していましたね。
 
極め付きは、金正日時代にはタブーだった夫人を公開し、どこへ行くにも同伴させていたことです。それも、時には腕を組んで。
夫人の李雪主さんは一昨年来日し、人気を博したブータンのワンチュク国王夫人よりも三つ年上ですが、お淑やかで、清爽なイメージが漂っていました。
 
さて、前回、2月の円卓会議「金正日の後継者、金正恩氏に期待できますか？」では、「期待できない」が90％以上でしたが、半年経った今、どうでしょう？　夫人同伴の金正恩氏に期待できますか？

• 2012.09.14
• 辺真一 ジャーナリスト、コリア・レポート編集長