働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3149 開催期間 2012年02月20日- 02月27日
経済とはまことにわからないことだらけなのです。たとえば世界の先進国がこれだけ金融を緩和している(アメリカや日本はゼロ金利だし、欧州も緩和を続けている)のに、なぜインフレにならないのか。常識的には金融を緩めておカネが社会に流れれば、おカネの価値が下がってインフレになると思われています。それなのに日本はデフレ状態(物価が下がり続ける)からいっこうに脱却できないし、アメリカもなかなか景気がよくなりません。 まおにゃんさんが言われるように、経済が活況を呈しているわけではないのに、なぜ歴史的円高なのか。ドルやユーロに比べて安定している(財務大臣が為替介入水準を発表してしまうぐらい手の内を明かしてしまう国という意味もあるかもしれません。ただしこれは半分冗談です)からという説明もありましたが、為替相場とは理論通りに動いたことはありません。 bambinaiaさんの「取っかかりってどこ?」というのは、私が東洋経済の記者としてスタートを切ったときからの疑問でもあります。大学で経済学を学んだと言っても「マルクス経済学」でしたから、実際の経済現象を理解する手助けにはなりませんでした。まあいわゆる「近代経済学」が面白いと思ったことは一度もありませんでしたが。 ただ経済の本で読んで面白いと思ったものはいくつかあります。この円卓会議でも触れたポール・クルーグマン先生の本(たくさん翻訳が出ていますから手軽なものから読まれるといいと思います)やアメリカのジャーナリストのトーマス・フリードマン氏が書いた『レクサスとオリーブの木』『フラット化する世界』なども現状をわかりやすく書いたという意味でいい本だと思います。また藻谷浩介氏の『デフレの正体』もお薦めです。金融ではラグラム・ラジャン氏の『フォールト・ラインズ』が面白いと思いますが、ある程度の金融の知識がないと辛いかもしれません。少し根本的な問題を考えるきっかけになりそうなのは、イギリスの歴史学者ニーアル・ファーガソン氏の『マネーの進化史』でしょうか。本を選ぶときのアドバイスを一つ。センセーショナルなタイトル、例えば「破滅」「崩壊」といったような言葉がついている本は、概ね避けたほうが賢明かもしれません。少なくとも僕はそうしています。 海外在住のmarco302さんは海外ニュースも追っておられるようですね。僕も英語だけですが、新聞や雑誌を読むようにしています。どちらかというと海外のメディアのほうが経済をわかりやすく書いているかもしれません。日本の記者はすぐ「専門家」になってしまう傾向があるような気がします。さて皆さんにお尋ねします。日本の経済ニュースと海外の経済ニュース、どのように読まれていますか。スマホやタブレットが普及してから、海外媒体をフォローするのがとても楽になりました。活用されていますか。
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