イー・ウーマン（ewoman）

ケア労働は女性（unagi・東京都）

私はカメラマンですが、撮影に立ち会う編集者には女性が多く、仕事がまわらなくなることは容易に想像できます。通っている病院は…と考えたら、受付はみんな女性であることに気づきました。看護師も女性がだんぜん多いです。女性たちがいなかったら、病院は機能しなさそうです。病院や介護施設など、生命に関わるところは女性が一斉に休むわけにいかないかもしれませんが、そういうケア労働こそ女性が担っている（しかも低賃金で）ことを社会が実感するすべはないものかと思います。

意志は固く思考は柔軟に（真打ち・栃木県・56）

日本で女性が一日、仕事や家事を休むと『女性は、決して俺たちの補佐なんかではなかった！』と痛感するだろうと、私には容易に想像が付く。もちろん、全部の企業や家庭に該当はしないが、ストライキは後に大きな進展を生む可能性が高い、意義ある行動だと私は思う。しかし一方で、大きく行動する事ばかりが有効とも思わない。特に家庭内では、自分でやってしまった方が早いと、一人背負いをしていなかったか?等、女性も自分の行動を時折思い返しても良いと、私は思う。

なんとかなりそうではある（まおにゃん・茨城県・62）

共働きで、ある程度の家事分担はできているため、一日くらいであればなんとかなりそうに思います。仕事も一日くらいであればなんともないのではと思います。ただ、次の日の家の散らかり様やメールの多さが想像できて、ちょっと憂鬱にはなりそうです。女性の有り難さに気づく、よいきっかけにはなるかも知れません。

自分がまず困る（miki14・大阪府・53）

私は男性で、仕事のアシスタントは女性です。彼女がいなければ、私の仕事はまったく回らないと思います。また、私は帰宅時間が遅いこともあり、家事は主に妻が担っています。私だけでは到底料理などは無理なので、女性の休日が実行されるとなったら、外食か…。しかし、飲食店も、女性がいなければ開店できないかも？これだけ影響を及ぼすムーブメントをどうやって起こしたのか、ぜひ映画を見に行きたいです。　

子どもたちの笑い声がきこえそう（wrenn・千葉県・48）

意外と想像がつかない。女性が仕事も家事も休んで、家にいるという前提なら、子どもたちが喜びそうだ。しかし、彼女たちが遊びに出掛けていたら、街は賑やかだろう。男性ばかりの職場は変化がないかもしれないが、女性の多い教育現場はてんやわんやだろうし、夜お酒を飲みに行く男性は減るだろう。逆に男性が仕事を休んでも、たいして困ることは無い気がする。

会社は止まる、家庭はそれぞれ（DiamondBar・東京都・56）

会社のすべての女性が休んだら、その日は確実に業務が止まります。書類の流れが止まることで、資金の流れも停止し、サービス維持や顧客対応も危ういです。会社全体を休みにするしかありません。家庭は、奥様にすべてお願いしていて家事は一切できない同僚がいますので、そういう人は困ることでしょう。奥様に休日を取ってもらって自分が全部やることを勧めたのですが、「能力的に無理」という返事でした。この同僚は女性に対して、ほかの人の数倍感謝してほしいと思いました。

反感しか生まない（blueberry53・大阪府・69）

親を施設に入れていますが、女性が休んだら、私は男性ですので施設まで介護に走らなければなりませんし、移動する交通機関も順調には動かないと思います。また、必要な食べ物を買い出ししようにもスーパーなど流通業も混乱し、必要なものも手に入らないと思います。ましてや病気になっても適切な処置や看護をしてもらえないばかりか、命にかかわる事態も起こりえます。女性の休日のような行動は、起こしたことへの反感しか生まないと私は思います。

きょう１０月２４日は、現在、世界経済フォーラムが発表する「ジェンダーギャップ指数」１６年連続１位のアイスランドで男女平等が進むきっかけとなった「女性の休日」から５０年。今週１０月２１日、日本では高市早苗さんが総理大臣に就任し、初代の伊藤博文総理から１４０年、初めての女性総理が誕生しました。
 
アイスランドでは「女性の休日」から５年後の１９８０年に、世界で初めて民主的に選ばれた女性の大統領が誕生し、その後１６年務めたことから、男の子が「男性も大統領になれるの？」と聞いた、というエピソードもあります。日本も、女性の総理大臣の誕生で見える景色が変わり、「政治は男性が行うもの」という無意識の思い込みが変わっていくのでは、と期待しています。
 
「日本で、もし女性が一日、仕事も家事も休んだらどうなるでしょう？」に対し、たくさんのご意見いただきありがとうございます。
 
unagiさん、そしてblueberry53さんは、病院や介護施設などケア労働の担い手の多くは女性だということ、女性が一日休んだら、命に関わると指摘くださいました。実際に休むことはできないと思いますが、賃金なども考えるきっかけになりそうですね。
 
退任前の石破総理が、連合の定期集会の挨拶で、三島由紀夫の『絹と明察』という小説を紹介し、女性従業員が労働争議で待遇改善を勝ち取ったこと、また、日本でのストライキのピークは１９７４年で５２００件、３６２万人が参加したが、２０２０年はわずか２７件、参加者は９３５人であり、ストライキは労働者の大切な権利だ、と話しています。
 
一日でも女性が休むことで、真打ちさんがおっしゃるように男性は『女性は、決して俺たちの補佐なんかではなかった！』と痛感し、女性も自分の行動を見直す機会になりますよね。
 
家事については、５０年前のアイスランドからの変化を感じる意見も。共働きで家事分担ができているので一日くらいは何とかなりそう、というまおにゃんさんに対し、料理などは無理なので影響大、というmiki14さん。「女性の休日」は、男性にとっては「長い金曜日」と呼ばれているそうです。慣れない家事・育児をしたからそう感じたのだと、アイスランドの「女性の休日」を描いた絵本でも紹介されています。
DiamondBarさんの同僚の方は、実際に妻が家事をしなかったら、どうするのでしょうね。
 
wrennさんが想像されているとおり「女性の休日」には、各地で集会が開かれ、職場、そして家庭から離れ、楽しそうな女性たちで街があふれかえっている様子が映像に残されていて、皆さんの意見を読みながら「実際に『女性の休日』が日本で行われたら、どうなるのかな」と、ワクワクすると同時に、blueberry53さんが懸念するように、反発が生まれないためにはどうしたらいいのかな、と思いました。
 
そこで、３日目の質問は、
「女性の休日」を日本で実現するアイディアとは？あなたができることは？です。
映画もあす１０月２５日から始まります。
ぜひ映画をご覧になり、日本の「女性の休日」は、どんな形で実現できるか、そして、ご自分はどんなことがしてみたいか、など、ご意見お待ちしています。


★山本議長の過去の円卓会議より
・国会議員の女性割合、このまま低くて良いですか？
・「年収の壁」の問題点、ご存知ですか？

＜運営事務局より＞
・10月31日（金）まで全4回、毎週金曜に議長コメントを更新します。それを受けた投稿を、水曜朝までを目処にお送りください。
・投稿は、お一人お一人の視点や体験を言葉にしていただく、大変貴重なシェアリングです。
自分を主語としたI statement で書いてください。掲載する投稿は、「私は」を主語に変更させていただく場合もありますのでご了承ください。
・引用がある場合は、必ず引用元を明記してください。
・議長からの各日の投げかけ（赤字部分）に答えた内容で投稿してください。

• 2025.10.24
• 山本恵子 ジャーナリスト、元NHK解説委員（ジェンダー・男女共同参画担当）