私が、初めて一人暮らしをしたのは、アメリカの大学の寮。自分だけの空間がどれだけ嬉しかったかを今でも思い出します。大好きなポスターを貼ったり、音楽をかけたり、19歳のささやかな生活ではありましたが、自由な空間を満喫した記憶があります。その後帰国し、大学卒業と同時に始めた東京での一人暮らし。食器も買えず、もらいものばかりでの生活の始まりでしたが、やっぱり、1人の空間と時間が嬉しかった。1年で引っ越した2つ目のアパートは、私にとっての大切な場所となりました。バルコニーや部屋の中の棚など、ペンキを塗り直し、自分でカーテンを作り、絨毯を選び、電気コンセントカバーやポット、炊飯器などには色のシールを貼って色の統一をし、室内の色をシンプルに整えました。この心地よい空間には、頻繁に知人・友人が集まり、ホームパーティを楽しむ場所となったのです。