イー・ウーマン（ewoman）

SAKE文化が誇りに（ゆみ子・愛知県・40）

IWCに日本酒部門があることを知り、私たちの文化が世界の社交でも通じることに誇りを感じました。私自身、日本酒にファッショナブルなイメージを持っています。古来からある日本文化の日本酒が、イメージ戦略を上手に積み重ねた結果、その価値が先入観のない外国の方から認められている点が面白く感じます。品質の保証と、評価の基準を確立して、知識のない方でも、その状況にあった日本酒が選べるようなシステムがあるといいなと思いました。

ニュースで見ました（にしひがし・茨城県・51）

ロンドンで日本酒を冷で飲んでいるシーンをニュースで拝見したことがあります。その時、時代は変わってきたなあ、日本の酒が世界で受け入れられるようになったなあ、と思いました。私が1989年に豪州にいた時、日本酒は日本料理屋のみで熱燗だった気がします。そして、その匂いに欧米の方は馴染んでいないようでした。

食文化の筆頭（真打ち・栃木県・53）

日本酒部門は存じ上げていたが、私自身は料理に使用する程度。人に奨める際、実感がこもらないのが残念だ。海外の親戚は、洋酒を扱う会社を営むが、今後日本酒にも販路を拡大する予定だ。必ずしもご飯が主役ではない現在、酒造りはSDGsの役割も担うと感じる。そして、食文化は変化を柔軟に取り入れてこそ、継承し易くなると私は思う。歴史の重みを重圧として捉えることなく、世界で更に愛される日本文化として育みたい。

高価格商品になることを期待（blueberry53・大阪府・66）

円安が進む中、従来、工業製品の輸出でメリットを享受していたのが、海外生産の増加でメリットが薄れた分、日本酒のような純国産製品の輸出は大きな役割を担うと思います。もちろん、生産量も限られているとは思いますので、無理な輸出は難しいかと思いますが、価値を高めて、高価格商品に格上げしていく工夫をすることは大切に思います。

新潟には日本酒学部もあります。（marco302・海外・その他・51）

SAKE部門があることは知りませんでした。以前、地元のお酒をフランス人の友達に差し上げたところ、白ワインとして飲める！と絶賛され、もう一本買ってきて欲しいと頼まれたことがあります。それほどに日本酒は進化しています。新潟大学には日本酒学部が設立され、日本国内外に向け学問として普及しようとしています。新潟が地元の私。ワインは飲めないのですが日本酒は飲める。世界中の日本料理屋だけでなく、各国のレストランで日本酒が飲める時が来て欲しいですね。

関心が出始めました（Tosuku・東京都・62）

全く知りませんでした。亡き父は夕食時に2合の地元の日本酒の晩酌をするのを楽しみにしていたが、私は日本酒の甘さが苦手で、あまり関心がなかった。しかし本当にこの数年、お正月に実家でお屠蘇がわりに出してくれたのを飲んだらすごく美味しく感じた。それ以来お正月以外にも時々東京で飲んでいる。IWCと言うコンペティションに日本酒部門があると知り、興味が湧いた。ところで、SAKEは外国人にサキと発音されているのを何箇所かで聞いたが、議長の業界ではどう発音されていますか？

素晴らしいですね。（パフィンドーナッツ・埼玉県・53）

日本酒がカテゴリーの一つとしてあることに驚きました。しかし、当然のことかもしれないとも思いました。産地により多様性のあるお酒です。世界中の方々に受け入りられるようにもっとプロモーションすれば、更なる飛躍ができる伸びしろがあるのではないでしょうか。

あなたは、世界最大級ワイン審査会（IWC）に日本酒部門があることを、ご存じでしたか？　
 
YES、NOでお答えいただきました。現時点で、YESが27％、NOが73％でした。
お答えいただいた皆様、有難うございました。
 
やはりというか、やっぱりという結果でした。
IWC(International Wine Challenge)は、40年近い歴史を持つ世界最大規模のワインコンペティションですので、ワインビジネスに関わる人には良く知られた大会です。そこに2007年から、「Sake部門」が出来ましたので、今年でもう16年目になります。初年度に生まれた子どもがもう高校生！　B to Bの大会ですが、一般の方々への認知はもう少しかなぁと感じます。
 
普段、私自身も主にB to Bの世界に身を置いているかもしれないと思っていますので、
この円卓会議の皆様のご意見は大変貴重な機会です。
 
「YES」とお答えいただいたゆみ子さんから「私たちの文化が世界にも通じることに誇りを感じた」という意見をいただき、喜んでおります。まさに國酒である日本酒は、日本人の誇りだと思います。残念ながら、最盛期の1970年代から人口減少など国内需要の低迷で、酒蔵の数は３分の１まで減ってしまいましたが、政府の後押しもあり、輸出は伸びています。ゆみ子さんが「日本酒にはファッショナブルなイメージ」と書いてくださいましたが、ゆみ子さんのような各界の情報にアンテナの高い方にそのようなイメージを持ってもらっているというのは、今、生き残っている蔵元さんの努力の賜物ですね。知識のない人でも日本酒選びが出来るシステムというのが、業界全体の課題だと思います。ワインと比べても、同じ醸造酒として、日本酒はわかり難いと思います。ご参考まで、国の酒類の公的機関「独立行政法人 酒類総合研究所」の日本酒ラベルの用語事典です。
 
にしひがしさんは、ニュースでご覧になったとの事。IWCのSAKE部門を支えているのは、若手の蔵元の全国組織「日本酒造青年協議会（前垣壽宏会長）」　なのですが、実は、2007年の第一回目の審査会をフジテレビがお昼のニュースで報道してくれまして、その後の幹事会で、幹事の蔵元さんが「本当の事だったんだね。」とおっしゃっていたのが印象的でした。当時は、それくらい日本酒業界にとって、遠い、遠い大会でした。私自身も、ニュースで報道される事の大切さを実感できました。
 
真打ちさんからは、「普段、料理に使用する程度で、人に奨める際に実感がこもらない。」
というコメントをいただきましたが、実は、今年のIWC2022チャンピオンサケ（過去最高の1,732銘柄の出品酒の最高峰）が真打ちさんの地元の栃木県の「澤姫」醸造元の井上清吉商店　なのですが、いかがでしょうか？　是非、ご感想お聞かせください。
 
blueberry53さんがおっしゃる日本酒の高付加価値化、高価格商品の開発は、業界全体も課題ですが、家業がほとんどの業界なので、現当主に創業者のいない、生まれた時からある銘柄、生まれた時からの取引先という中で値上げもしにくい現状です。輸出に関しては、きちんとプロモーションが出来る予算も含んだ別銘柄や新商品の開発も求められますね。
 
「ＮＯ」と答えてくださった皆様がマジョリティです。
 
日本酒愛の強い新潟県ご出身のｍarco302さん、新潟大学に日本酒学部が設立されたことは本当に素晴らしい事ですね。日本酒は日本人のアイデンティティに関わる大切なものだと思います。ですので、新潟県の学生さんが、自信をもって新潟のお酒について語る姿は、世界から見てもカッコ良いと思います。新潟県の皆さんの地元のお酒に対する愛を感じた出来事があります。2011年１月24日に、外務省本省で第一回の「外務省赴任前研修日本酒講座」が自由参加の自主講座という形でおこなわれて、20以上の地方紙で取り上げられました。その際の蔵元講師は、日本酒造組合中央会の海外戦略委員を務める山形県天童市の出羽桜酒造の仲野益美社長でした。その際、新潟県の方から「どうして講師は、新潟県の蔵元ではないのか？」と外務省に問い合わせがあったそうです。素晴らしいと思いました！

Tosukuさん、関心をもっていただき嬉しいです。IWCのゴールドメダルは上位５％未満の受賞率という狭き門です。
是非、お試しになってみてください。受賞酒がTosukuさんのお口に合えば幸いです。
★インターナショナル　ワイン　チャレンジ2022「ＳＡＫＥ部門」メダル受賞酒
ご質問のあった「SAKE」の発音について、「サキ」と呼ばれていることがあると聞いたことはありますが、私が日本酒業界に関わり始めた20年以上前から、私の周りでは「サケ」でした。

パフィンドーナッツさん、有難うございます。はい、日本酒の蔵は全ての都道府県にあります。ＩＷＣは利き猪口の中の世界ですが、その日本酒造りを継承してきた酒蔵の歴史や地域の文化の多様性は、その地域の最強のコンテンツではないかと思います。伸びしろは無限大と感じております。
 
では、次回に向けての質問です。
地元の蔵元のお酒が、ＩＷＣのチャンピオンに選ばれたら、どうしますか？　世界最大級ワイン審査会で評価されたということで興味を持ったり、まずは味見でしょうか。また、地域で何かできることもあるかもしれません。
すでにご紹介しましたが、2022年のIWCチャンピオン・サケはこちらです。
チャンピオンに選ばれた時を想像して、個人レベルと地域レベルで教えてください。
 
どうぞよろしくお願い致します。


★平出議長の円卓会議より
・外出自粛で家飲み。日本酒もあり？
・日本酒は、外交のツールに出来ると思いますか？
・日本酒、飲んでいますか？

• 2022.10.17
• 平出淑恵 株式会社コーポ・サチ 代表取締役