イー・ウーマン（ewoman）

新たに登用する管理職を女性に（かおるーん・神奈川県・49）

小売業勤務です。管理職やリーダーに新任を登用する場合、40％になるまでは女性を登用し続け、常に一定数以上は女性の割合を保つポジティブアクションを組織として目標に出来れば変化すると思う。IKEA日本法人が女性管理職を半数にしている現実を知って、日本だから難しいのではなく、やっていないだけと思い知りました。経済界からでも、意志決定者に女性を増やし、好事例が連鎖していくことで現実を変えたいと思います。

糸口は身近に（真打ち・栃木県・52）

私は、特にこの10年言い続けてきた事がある。身近な組織に、決定権を持てる女性を意識的に増やそう！と。それは、管理職やチームリーダーだけでなく、地域によっては、男尊女卑の名残を色濃く引きずる自治会やPTA…と、むしろ非営利団体にこそ欲しいと考える。特に自治会は、会員の世代や職業に一貫性がない。多様性ある組織で女性会長を誕生させる事が、各会員の意識変化にどれほど役立つことか。しかも、無料だ。解消の糸口は、案外身近にあると気付いて欲しい。

成功事例の見える化と提案力訓練（mion・62）

クオータ制の導入など法制度の整備とともに、成功事例の作成&見える化及び女性自身の提案力訓練が大事だと思います。見える化することで目標にしやすくなり、提案力訓練は変化させる力になります。管理職になっても、必ずしも多様な価値観を提案し、会社を成長につなげられるとは限らないからです。提案力訓練として私が心がけているのは、「判断ができる形に資料を整理して」提案し、受ける際には「意見を生かす方法を考える」です。この円卓会議への投稿も訓練の場にできると思います。

同僚、部下に働き掛けます（やっちゃん２４・大阪府・53）

私が今動けることは、自分軸をしっかり持ち、職場の同僚や部下にこの状況をシェアし、下から上の意識を変えて行く流れを作ることだと考えました。会社は女性管理者の目標値を決め取り組んでいますが、ジェンダーギャップ改善へは遠い状況だと感じています。女性上司が「別に女性管理者を無理して増やさなくていい」と公言しています。周りの社員に現状を認識してもらい、特に若い世代には男性育休取得は当たり前、女性も管理者になろうと意識を持ってもらうよう働き掛けます。

立候補しやすくする（DiamondBar・東京都・53）

被選挙権さえあれば（年齢が一定以上であれば）、だれでも選挙に立候補できると法律で定義されているはずが、実際は供託金など立候補を阻む壁があると思います。供託金のハードルを下げ、選挙ポスターを貼るボードは廃止して全候補者が記載された選挙公報で統一するなど、お金のかからない選挙をできる環境にしてほしい。特に自治体の議会は男性または女性の候補者の割合を最低40％にするなどのルールを作ってもいいと思います。まずは地域住民の声が必要あ地方政治からやるべきだと思います。

意識改革の具体案（marnie・海外・その他・54）

まずはジェンダーに関連したコマーシャルの法による規制を促す。日本のコマーシャルは往々にして女性が家事をするという前提に作られているように見受けます。多くの人が見るコマーシャルへの規制は影響が大きいのではないかと思います。次に企業や省庁における幹部職に最低２〜３割の女性を起用する法律を制定する事を勧めます。

身近なところから（unagi・東京都・61）

最近、妻から「外に対して『家内』という言葉ではなく『妻』を使ってほしい。私も『主人』を使わず『夫』を使う」と言われました。ジェンダーギャップの社会人ゼミでそのような話になったとのことで、言葉ひとつで意識が変わることは確かだと思います。夫婦の名前を書く時も、つい自分を先に書いていましたが、そうしなければならない理由もありません。ささやかですが、身近なところから意識を変えれば、次世代にも古い風習を残さずに済むと思います。

人を育てることに戻ります（blueberry53・大阪府・65）

ギャップ解消のための経済対策はありませんが、経済成長を高める取り組みがベースになるはずです。経済成長に全力を注ぐことが有効と思います。また、女性活躍を理念や制度としてだけ進めるではなく、各方面で具体的目標を持ち、自信を持つ人材の育成に力を注ぐことが重要です（男女とも）。育成内容は、経営層、政治家などだけが決めるのでなく、若手で、経営者になりたい人、政治家になりたい人などの声を入れ作成が必要です。また、女性全体の中で格差や分断を生まない層別の育成も大切です。

いくつかプランが出てきましたね。
 
かおるーんさん「管理職やリーダーに新任を登用する場合、40％になるまでは女性を登用し続ける」は、具体的ですね。これが必要です。では、かおるーんさんの職場で、それが実現するために、かおるーんさんは何をされますか？40%をいつまでに達成しますか？
 
真打ちさんの「女性会長を誕生させる」も、大賛成です。自治体での女性リーダーは少ない。小学校などの校長先生も少ない。では、真打ちさんは何をしていきますか。

mionさん「クオータ制の導入など法制度の整備」は、私も同意見です。そこで「クオータ制」導入が、日本を救う」内閣府発行「共同参画」（令和4年6月号）を書きました。
「成功事例の作成&見える化」については、ダイバーシティインデックスを作り、「提案力訓練」は、この円卓会議への投稿が訓練の場にと思い、作りました。私はそのようにしてきましたが、mionさんはどうでしょう。ピアを増やす、というのも一つの方法かもしれません。

やっちゃん２４さん、「職場の同僚や部下にこの状況をシェアし、下から上の意識を変えて行く流れを作ること」は具体的でいいですね。週1回ランチを一緒にするとかでしょうか？　どのくらいの頻度で、誰を対象に、どんな形で実現させますか。

marnieさんは「ジェンダーに関連したコマーシャルの法による規制」は、興味深いですね。第27回国際女性ビジネス会議で、P＆Gのタイデさんの講演が、まさにこの内容で、私は本当に感動しました。P&Gが広告に市民への教育の意味があることを理解して作っていること、その成果が企業にももたらされていることが素晴らしかった。日本のC Mで男性が料理したり洗濯する様子は見えますが、でも上部だけのように思えます。本当にすごかった。
 
良い意見が言えても、実現しないと「言っただけ」になるので、各所で行動する人を増やしたいと思っています。世界のジェンダーギャップは、自然にしていると解消するのに132年かかると試算されました。多分日本は200年かかりそうです。願っていてもダメなのです。アイディアを持っていてもダメなのです。実現するために各所で「あなたが」行動を起こさないと。
 
私は昨日、ある企業の講演で具体策をいくつか出しました。
１：経営陣がダイバーシティ経営を学び続ける
　　→ダイバーシティインデックスを受けて、数値を見る。
　　→ダイバーシティマネジメントイニシアティブに参加し、学び続ける
２：次期の女性取締役を3名以上に
３：女性執行役員を40%に
４：取引先の一部を女性の会社に
５：社員が学び続けて意識改革
 
では、今日から最後に向けての議論は「何のために」です。blueberry53さん、が経済のことに触れていますが、ジェンダーギャップを解消すると、何が良いのでしょうか。男女が同じように機会を与えられ、評価される社会になったら、何が良いのでしょうか。
 
目的がわかれば、行動につながるのでは、と思うので、「なぜ」「何のため」を考えたいと思います。投稿お待ちしています。

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◆「ジェンダーギャップ・レポート2022」を読む（英語）
https://www3.weforum.org/docs/WEF_GGGR_2022.pdf
・日本語で概略を学ぶ：
https://jp.weforum.org/press/2022/07/jp-compounding-crises-pandemic-disruptions-and-weak-recovery-delay-time-to-gender-parity-to-132-years
 
◆「クオータ制」導入が、日本を救う」
内閣府発行「共同参画」令和4年6月号に執筆しました

◆「男女平等、海外はクオータ制で成果　日本も議論を」
日本経済新聞に、コメントが少し掲載されました

◆2021年4月の「働く人の円卓会議」議長：佐々木かをり
「ジェンダーギャップ指数120位。日本を変える方法、ありますか？」
https://www.ewoman.jp/entaku/info/id/3637/times/1
https://www.ewoman.jp/entaku/info/id/3637/times/2
https://www.ewoman.jp/entaku/info/id/3637/times/3
https://www.ewoman.jp/entaku/info/id/3637/times/4
 
◆2016年10月の「働く人の円卓会議」　議長：佐々木かをり
「日本の男女格差、世界111位に落下。日本は大丈夫？」
https://www.ewoman.jp/entaku/info/id/3414/times/1
https://www.ewoman.jp/entaku/info/id/3414/times/2
https://www.ewoman.jp/entaku/info/id/3414/times/3
https://www.ewoman.jp/entaku/info/id/3414/times/4
 
参考ランキング：
2022年、146カ国中116位。
2021年、156カ国中120位。
2019年、153カ国中121位。
2018年、149カ国中110位。
2017年、144カ国中114位。
2016年、144カ国中111位。
2015年、145カ国中101位。
2014年、142か国中104位。


＊イー・ウーマン編集担当より
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• 2022.07.20
• 佐々木かをり 株式会社イー・ウーマン 代表取締役社長、株式会社ユニカルインターナショナル 代表取締役社長