イー・ウーマン（ewoman）

緊急事態条項（IZUMI・鹿児島県・44）

今回のテーマで色々読みました。「緊急事態の宣言が発せられたときは、内閣は法律と同一の効力を有する法令を制定することができる」。怖いな…という印象を受けました。内閣独裁にならない為にも改憲しないでいただきたい。

加えて欲しいものもあります（blueberry53・大阪府・61）

私は、ロシアや中国で言論の自由が制限されつつあるのは権力者が地位を守るために反対勢力を抑えるためと思いますが、一方で、民主主義国家の一部に見られるようなナショナリズムの台頭や世論に左右されたような司法など、言論の自由が社会を混乱させていると思います。言論の自由は大切ですし、制限してはいけないと思いますが、責任ある議論、相手の意見を尊重する議論ができるように必要な教育を求めたいと思います。

言論統制について（いまいくん・埼玉県・55）

言論統制について述べさせて頂くと、南京大虐殺や従軍慰安婦等の捏造記事だけでなく、左寄りのメディアによる偏向報道には目に余るものがあると私は思います。また、ネット上で質の低い＆無責任な情報発信によるプライバシーや人権侵害もひどいと思います。言論統制に賛成するわけではありませんが、政府による言論統制をせざるを得ない状況にしているのは、メディアや個人の情報発信者側にも責任があると私は思います。

白紙委任状は渡せない（ゆいたんパパ・東京都・44）

私は、緊急事態条項が民主主義の放棄に繋がるので不要という考え方には同意。ちなみに、どこかの国で検討していたと聞いたことがあるが、「平均余命×人口」で投票権を設定する方が民主的だと考える（例えば、78歳以上はひとり1票、18歳は60票）。更に成人前の投票権は両親に1/2ずつ分割すると、より民主的であると思う。

在外国民の保護（DiamondBar・東京都・49）

海外で働く日本人が増えており、在外国民保護の規定が新設されたのは時代の流れかなと思います。一方でこれを口実に軍隊が他国に進出するということもありうるので、濫用されないような仕組みは必要かと思います。国民の自由と権利についても、「公益および公共の秩序に反してはならない」とあり、治安維持を名目に逮捕や弾圧が行われないよう、国民側も監視していく責任があると思いました。

緊急事態条項について、（DiamondBarさん）などのご意見に対してさらに意見を出し合うことにより、議論が深められたと思いますが、本日が最終日となってしまいました。
 
仮に自民草案の下で、総理大臣が【ある事態の発生が緊急事態の発生に当たる】と認めて緊急事態宣言を発した場合、国民が【その認定は間違っている。よって、緊急事態宣言は無効である】と裁判所に訴えても、勝訴の見込みはありません。自民草案の下では、「総理大臣の判断が絶対」という、恐ろしいことになります。
緊急事態条項については、本会議終了後も情報収集し、是非、思考を継続していただきたいと思います。
 
2日目に、（本の虫さん）、（unagiさん）、（いぬいるかさん）他から47条に関するコメントをいただいておりました。
47条（参院合区解消）改正案については、日経はじめ朝日、毎日、産経、中日、徳島、中国新聞などが、衆参の権限や役割分担、国と地方の関係も含む統治機構全体を見渡す議論抜きに単に合区解消だけを議論することは憲法の投票価値の平等の理念に反する、または、党利党略でしかない、などと、同案を批判する社説を一斉に掲載しました。
 
同案は、定数配分を行うときに、行政区画、地勢等の人口以外の要素を勘案するという条文ですので、人口比例（1人1票）にはなり得ず、国民の多数意見に基づく統治が不可能になり、国民の少数意見を代表する国会議員の過半数が、国家権力を行使します。即ち、国家権力が国民の少数の意見によって行使されます。１日目にいただいた国会議員の国会活動の民主的正統性に関する（あさーかすさん）のご意見に関連します。
 
教育無償化については、法律でその旨を定めれば済みます。憲法改正は不要です。
 
９条も大きなテーマです。しかし、今回の円卓会議の最後に、今一度、言論の自由についてお話したいと思います。特に、2012年自民草案・21条（言論の自由）についてです。
与党第１党が公表する改憲草案として看過することができない内容だからです。
 
自民草案21条の第1項は現行憲法と同じ条文（「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」）であり、言論の自由を保障しています。
ところが、同草案では、「前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。」と定める第2項が追加されています。この第2項の「前項の規定にかかわらず」の文言により、第1項で保障されているはずの「言論の自由」が否定されています。
 
例えば、中国憲法35条は、言論の自由を認めています。しかし、中国政府は、中国憲法51条（「国民は、自由と権利を行使する時は，国家，社会，集団の利益および他の国民の合法的自由や権利を害してはならない。」）により、共産党否定の言論を、「国家、社会の利益を害する言論」として禁止しています。従って、現在の中国に言論の自由はありません。
自民草案21条2項は、「言論の自由」否定の点で、実質的に中国憲法51条と同じです。
 
人それぞれに、様々な国家観をお持ちだと思います。どのような国を目指すのか、それは主権者である国民が決めます。市民なくして、国民主権国家なし。市民とは、国家権力を行使する目的をもって、草の根運動（①SNSで発信する、②選挙資金の募金〈意見広告の募金等〉、③クチコミ等々）をする人です。そして草の根運動に欠かせないものが憲法による言論の自由の保障です。少なくとも、言論の自由が保障された社会を次世代に引き継ぐこと、これが今を生きる私たち（市民）に課された責務だと私は考えます。
 
この円卓会議の自由な議論の場とご参加くださったみなさまの様々なご意見に感謝します。一週間有難うございました。
市民　升永英俊
 
【参考サイト】
升永ブログ「一人一票を実現しよう！」
一人一票実現国民会議公式サイト
一人一票実現しよう！サポーターによるFacebookサイト


★升永議長の過去の円卓会議より
・憲法改正の手続き、理解していますか？
・「違憲・無効」判決。憲法で一票の平等（人口比例選挙）が保障されていること、ご存じですか？
・一人一票のニュース、理解していますか？

• 2018.04.20
• 升永英俊 弁護士、一人一票実現国民会議発起人