イー・ウーマン（ewoman）

ここまで、という線引きが大切（リンダ山本・海外・その他・51）

本来プライベートの時間である帰宅後や休日まで仕事に侵食される、というのは、私の住むドイツでも雑誌などでとりあげられています。大切なのは、ここまで、という線引きでは？　日本人と比べてると、ドイツ人は区切りをつけることがうまいように見える。やりかけでも、時間が来ればやめてしまう人が多い。セミナー等で講師が時間延長して話す場合、受講者で、私の予定時間はここまでよ、といわんばかりに、堂々と前から退席する人も……。この思い切りのよさはも参考になるかも、と思います。

家事は娘と（ゆきなな・海外・その他・30）

使える時間に限りがあることを常に意識することで、仕事も家事も効率を更に上げることができています。例えば、空いた時間5分でファイリング(仕事)・またはちょっと拭き掃除(家事)のようにです。娘がいても、必要ならば家でも仕事をします。私はそういう姿を娘に見せることも大事だと考えているからです。娘は、ママはとても楽しそうだと言います。家事をする時には、できるだけ娘と一緒にするようにしています。絶対的な時間を娘と共有できるので、会話もはずみますし、楽しいです。

満足感（atti・東京都・49）

フレキシブルに働いて満足感でいっぱいになりたい 。「どのようにしたら、自分も家族も満たされて幸せか？」という質問をいつも自分にしている。家で仕事もありだし、仕事を休んで子どものことを優先させることもあり、子どもたちに留守番してもらってセミナーに出かけることもある。どれも自分が選択したこと。何を大切にしてどうなりたいか……というマインドさえぶれなければ、フレキシブル度は増し満足度もアップし、みんなが笑顔でどんどん幸せになる。マインドが大切だと思う。

在宅勤務制度を活用しています（yylife・東京都・36）

東日本大震災をきっかけに、会社の事業継続プログラムの一環で、在宅勤務制度が発足しました。月数回ですが、一人で集中して業務を行いたい時を中心に在宅勤務制度を活用しています。その際に欠かせないものは、Laptop PC、携帯電話、社内公用のチャットツールです。オフィスでちょっとしたことを口頭で確認するような場合に、チャットツールを活用しています。

正確にはYes半分、No半分（unagi・東京都・51）

フリーランスのカメラマンです。大容量のデータを簡単に送れる様になった事などメリットもありますが、それはその他のデジタルハード技術の進歩による発注側のメリットが大であって、それに振り回され、ローコストで高い品質を求められる受注側では有り難みが薄い気がしています。ワーク・ライフ・バランスを保つためには、データ処理時間を余裕をもって受けられる様に調整をしています。

侵食とは考えず（ひるね・東京都・44）

ITの活用による便利な環境に甘えて自分自身の柔軟性は特に上がっていない気がするのでNOにしました。相乗効果を目指さなくてはと反省。ワークライフバランスを保つ工夫についてですが、私はフリーランスで公私混同の生活が当たり前になってしまい、特にそれでストレスを感じることもありません。仕事で得た考え方を私生活に、私生活で得た経験を仕事に、という好循環を回していきたいと思っています。強いて言えばこの考え方が、私の場合のバランスを保つ方法なのかもしれません。

示唆に富むご意見をありがとうございました。
前回は、フレキシブルに働きながら、仕事に私生活を浸食されない工夫についておたずねしました。
 
「仕事を休んで子どもを優先させることもあれば、子どもに留守番を頼んでセミナーに出かけることもある」というattiさんは、自分が何を大切にしているか意識するのが大事だと言います。仕事の時間と私生活の時間を他人に決められるのではなく、自分で決めて行動することが、満足感の高さにつながっているようです。同じように、ひるねさんもマインドの問題を指摘してくださいました。
 
フリーランスのカメラマンであるunagiさんは、IT活用は「発注側のメリットが大きく受注側は有難味が薄い気がしている」と言います。私自身もカメラマンさんと一緒に仕事をする機会が多いですが、10数年前と比べると「写真を撮る」こと以外の作業が増えて大変になったという声も聞きます。作業量の増加を織り込んで時間管理をするのは大切ですね。
 
今回のテーマでは、メールや携帯端末、ノートパソコン、インターネットなどを駆使して、いつでもどこでも仕事ができる環境を利用した仕事の仕方が当たり前のものになってきていることが、あらためて分かりました。
 
一方、こういう環境を「フレキシブルで良い」と考えるか「家族の時間にまで仕事が入り込んでくるので嫌だ」と考えるかは、人によって違うことも分かりました。その気になればいつでもできるからこそ、主体的に、自分の決めたルールを大事にしながら働くことが大事だなと思いました。
 
一週間、お付き合いいただきありがとうございました。

• 2012.04.02
• 治部れんげ 経済誌記者